第二新卒の志望動機の書き方完全ガイド - 基本構成から実例まで
# 応募の準備・流れ
第二新卒の転職活動において、志望動機は採用結果を左右する重要な要素です。
新卒とは異なる経験値を持つ第二新卒には、企業から独自の期待が寄せられるが、その期待に応えるためには、適切な志望動機の書き方を理解する必要があります。
本記事では、第二新卒ならではの志望動機の重要ポイントから、避けるべきNG例、具体的な書き方まで、採用担当者の視点に立った効果的な志望動機作成のポイントを詳しく解説します。
転職成功への第一歩として、説得力のある志望動機の作り方をマスターしていきましょう。
この記事のまとめ
- 転職理由と志望動機の一貫性が採用判断の重要な要素
- 具体的な表現で企業研究の深さと志望度の高さを示すことが重要

第二新卒とは?新卒との違い

第二新卒の定義は明確に決まっているわけではありません。
一般的には、大学を卒業して新卒で入社し、社会人経験が3年に満たない社員を第二新卒と呼ぶことが多いです。
第二新卒の年齢は、最終学歴を卒業してから約3年以内の25歳前後であることが多いですが、卒業した学歴によって年齢は上下するため、厳密な定義はありません。
新卒で入社した会社を辞めたいと思うことがあり、第二新卒で転職は実際どうなの?と思う人もいるでしょう。
そんな方には以下の記事がおすすめ!第二新卒で転職はやめとけと言われることもあるかもしれません。その点についても詳しく解説しています。
第二新卒ならではの志望動機の重要ポイント

採用担当者に「この人なら長期的に活躍してくれそうだ」と思わせる志望動機を作成することが大切です。
ここでは、第二新卒の志望動機における2つの重要ポイントを説明します。
- 1. 志望動機と転職理由に一貫性を持たせる
- 2. 応募先企業への深い理解をアピールする
それぞれ詳しく説明していきます。
1.志望動機と転職理由に一貫性を持たせる
第二新卒の採用において、採用担当者が最も懸念するのは「また早期に退職してしまうのではないか」ということです。
この不安を解消するためには、長期的に働く意欲を示すことが肝要です。
志望動機と転職理由に一貫性を持たせることで、その企業で継続して働きたいという意思を明確に伝えることができます。
面接で転職理由を聞かれた際の答え方を、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
2.応募先企業への深い理解をアピールする
採用担当者は、応募者が自社のことをしっかりと調査しているかどうかを重視します。
企業について十分に理解せずに選考が進んだ場合、入社後に期待とのギャップを感じ、早期離職につながる可能性があるためです。
そのため、応募先企業を深く研究して臨むことは、志望意欲をアピールする上で重要な要素となります。
例えば、応募先企業の公式ウェブサイトやSNSを隅々まで確認し、ユーザーへの取り組み姿勢や商品・サービスについての共感点を述べることで、その企業に対する本気度を伝えることができます。
そのためには、徹底的に企業研究をする必要があります。以下の記事で企業研究のやり方とおすすめのツールを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
【例文】第二新卒の志望動機の具体的な書き方

志望動機は、「業界への関心」「企業への共感」「仕事内容への適性」の3つの視点から説明し、「現職で培ったポータブルスキルとは何か」「そのスキルを活かして、どのように企業に貢献できるか」に結びつけることで、簡潔かつ的確にまとめることができます。
ここでは、同業他社への転職、異業種への転職、業界も職種も変更するキャリアチェンジの3つのケースについて、志望動機の例文を紹介します。
第二新卒の自己PRの作り方や例文も知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
1. 同一業界・同職種へ転職する際の志望動機
BtoB営業の場合
経験を活かし、さらなる成長を目指したいと考え、御社を志望いたしました。
現職では、新規開拓からクロージングまで一貫して営業活動を行い、昨年は個人売上目標を達成することができました。
特に、●●業界の企業に対しては、採用ニーズを的確に把握し、最適な広告提案を行うことで、新規契約獲得数を前年比XX%増加させることに成功しました。
御社は業界トップクラスのシェアを誇り、優れた広告効果と手厚いサポートで高い顧客満足度を維持されていると伺っております。
業界のリーディングカンパニーである御社で、前職で培ってきた提案力とコミュニケーション力を存分に発揮し、より多くの企業の採用活動に貢献したいと考えております。
また、御社では社内公募制度や資格取得支援など、社員の成長を促す様々な取り組みを行われていることに強く魅力を感じております。
入社後は、これまでの経験を活かしつつ、新しい環境で自らのスキルを磨き、求人広告営業のプロフェッショナルとして活躍したいと考えております。
この志望動機では、現職で培ったスキルと実績を具体的な数値を交えてアピールし、業界トップクラスの企業で更なる成長を目指す意欲を明確に伝えています。
また、社員の成長を支援する制度への関心も示すことで、長期的なキャリア形成への意欲もアピールしています。
2. 業界も職種もキャリアチェンジに挑戦する志望動機
営業からエンジニア職にキャリアチェンジする場合
エンジニアを志望した理由は、技術を通じてビジネスの課題解決に貢献したいと考えたためです。
前職の営業活動を通じて、デジタル技術によって業務効率が大きく向上する可能性を実感してきました。
具体的には、顧客管理システムの活用で営業効率が改善された経験から、テクノロジーの持つ可能性に強く惹かれました。
この気づきをきっかけに、プログラミングの独学を始め、Python、JavaScriptの基礎を習得しています。
現在は、オンラインスクールでWeb開発の学習を進めており、実践的なコーディングスキルの向上に励んでいます。
営業経験で培った課題発見力と、新たに習得したプログラミングスキルを組み合わせることで、貴社のプロダクト開発に独自の視点から貢献できると考えています。
入社後は、フロントエンド開発の専門性を高めながら、ユーザーの視点に立った機能改善や新機能の提案にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。
この志望動機では、営業職の経験からIT技術の重要性を認識したこと、プログラミング学習とツール開発経験、営業で培ったスキルをITエンジニアとして活かしたいという想いを伝えています。
キャリアチェンジへの強い意欲と、自身の適性やポテンシャル、自己学習を行い、自走できる点をアピールする内容となっています。
特にエンジニアなど技術職への転職の場合、自走できる点をアピールすることは重要で、まだ若い第二新卒はこれからのポテンシャルを強く見られます。
その点をしっかりアピールすると良いでしょう。
3. 未経験業界で同じ職種を続ける場合の志望動機
広告→MR営業キャリアチェンジの場合
医療の世界に身を置く中で、患者様の生活の質を高めることに直結する仕事がしたいという想いが日に日に強くなり、MRへのキャリアチェンジを志望するに至りました。
現在、広告営業として製薬会社を担当しておりますが、医療業界の発展と製薬会社の果たす役割の大きさを強く感じています。
特に、MRの方々が医療現場のニーズを的確に捉え、医療従事者との信頼関係を構築しながら、医薬品の適正使用と患者様のQOL向上に寄与されていることに感銘を受けました。
私は営業職として、クライアントの課題解決に真摯に向き合い、時にはクライアントが気づいていない潜在的なニーズを掘り起こすことの重要性を学んできました。
MRの役割は、まさにこの「真のニーズを理解し、解決策を提供する」ということに通じるものがあると感じています。
御社は、高い倫理観とプロフェッショナリズムを持ってMR活動に取り組まれており、質の高い情報提供を通じて医療の発展に貢献されていると伺っております。
私も御社の一員となり、医療業界により大きな価値を提供するとともに、自らもMRのプロフェッショナルとして成長していきたいと考えております。
広告営業で培ったコミュニケーション力と提案力、そして何より医療業界への深い関心と理解を活かし、医療従事者の方々から信頼されるMRとなることが私の目標です。
製薬業界の知識は現時点では十分とは言えませんが、医薬品の勉強会やロールプレイングを通じて必要な知識を吸収し、広告営業の経験を融合させることで、御社の発展に貢献する所存です。
この志望動機では、広告営業での経験を通じて医療業界とMRの重要性を認識し、MRの役割と営業職の経験との共通点を見出していること、医療業界への貢献意欲、御社の理念への共感、広告営業で培ったスキルをMRとして活かしたいという抱負を述べています。
また、製薬知識の不足を自覚しつつも、それを克服していく意欲も示しています。
実際に転職をした方の入社理由なども参考になるでしょう。以下のインタビュー動画をぜひご覧ください。
第二新卒が避けるべき志望動機のNG例

第二新卒の転職活動では、志望動機の書き方が採用結果を大きく左右します。採用担当者がNGにするポイントを踏まえた記載方法をご紹介します。
- 1. 前職への不平不満や愚痴
- 2.「なんとなく」「勢いで」など安易な理由
- 3. 特定の職種へのこだわりを強調しすぎる
- 4. 勉強したい、成長したいなど自身の思いに偏った志望動機
そもそも第二新卒の転職は難易度が高いのでしょうか?その答えや成功に導くポイントを、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
1.前職への不平不満や愚痴
志望動機に前職での不満を記載することは避けるべきです。
給与や人間関係などの不満を理由にすると、将来の可能性を重視する企業からマイナスの評価を受けてしまいます。
採用担当者は「この応募者は当社でも同じ理由で辞めてしまうのではないか」と懸念を抱く可能性があります。
そのため、新しい環境での成長意欲が伝わらない志望動機は、採用のチャンスを逃すことになります。
2.「なんとなく」「勢いで」など安易な理由
漠然とした理由では、将来性を重視する企業からの評価が下がってしまいます。
採用担当者は第二新卒の成長可能性に大きな期待を寄せています。「新しいことにチャレンジしたい」「スキルアップを目指したい」といった曖昧な表現では、その期待に応えることができません。
具体的な目標や計画が見えにくい志望動機は、採用面接で詳細な質問を受ける原因となります。応募者の本気度や将来性が伝わりづらいためです。
勢いでキャリアチェンジを決意することもあるかもしれませんが、きちんとした理由が必要です。
以下の記事で、キャリアチェンジの場合の転職理由の答え方を解説しています。例文もありますのでぜひ参考にしてください。
3.特定の職種へのこだわりを強調しすぎる
第二新卒の転職活動では、職種だけにこだわった志望動機は避けるべきです。
採用担当者の視点に立った、説得力のある理由づけが必要になります。 採用担当者は応募者の柔軟性や協調性を重視します。
「営業職だけを希望します」「Web制作の仕事しかできません」といった限定的な志望理由では、チームワークを重視する企業文化との相性に不安が生まれます。
特定の職種を志望する場合は、その背景にある明確な理由を説明することが大切です。
例えば「前職での顧客対応経験を活かしたい」「デザインスキルを企業の成長に役立てたい」など、具体的な価値提供を示せます。
4.勉強したい、成長したいなど自身の思いに偏った志望動機
第二新卒が転職する際に、よくある理由として、「成長したい」ということがあります。これ自体は全く問題ありません。
しかし、それをいざ志望動機として伝える際に、その個人的な思いに偏ってしまうと、「入社してから活躍できるか」「マッチするか」を見ている採用担当者には、いい印象を与えられないでしょう。
このような場合、以下のように伝えると良いでしょう。
「データ分析を活かした戦略立案に興味があり、御社が進める◯◯事業で成長したいと考えています。前職での◯◯の経験を活かし、ターゲット層への効果的な施策を提案し、貢献したいです。」
と自身の思いと入社後の貢献度を伝えることで自身が成長しつつも会社に貢献し、ともに成長してくれると感じさせる内容です。
ここで、企業が第二新卒に求めるスキルを知っておくと良いでしょう。詳しくは以下の記事をご確認ください。
説得力のある志望動機を作成するコツ

転職活動における志望動機の作成は、企業と応募者を結ぶ重要な架け橋となります。
説得力のある志望動機を作り上げるために避けた方が良い点を紹介します。
- 1. 志望動機のブレやぼやけた印象を与えない
- 2. 一貫性を明確に示す
- 3. ネガティブな言葉の使用を控える
1.志望動機のブレやぼやけた印象を与えない
第二新卒の志望動機作成では、具体的な表現を用いることが採用成功への重要なポイントです。
抽象的な文章では、企業研究の不足や志望度の低さを印象付けてしまいます。 採用担当者は応募者の企業理解度を重視します。
「御社の事業に興味があります」「企業理念に共感しました」といった一般的な表現では、あなたの本気度が伝わりません。
具体例を交えた志望動機の書き方をご紹介します。
抽象的な表現 | → | 具体的な表現 |
---|---|---|
理念に共感した | → | 前職での顧客支援経験から、「お客様第一」という理念に共感しました |
成長できる環境 | → | グローバル展開している市場で、海外マーケティングのスキルを磨けます |
チャレンジしたい | → | デジタルマーケティング部門で、SNS広告運用の専門性を高めたいです |
志望動機には自身の経験や具体的な目標を結びつけることが効果的です。
「なぜその企業を選んだのか」「どのように貢献できるのか」を明確に示すことで、採用担当者の理解と共感を得られます。
このように具体的な表現を心がけることで、あなたの志望度の高さと企業理解の深さを効果的にアピールできます。
また、ブレない志望動機のためには、転職の軸を明確にしておくことが重要です。たくさんある条件の中から、譲れない条件を軸にしましょう。
以下の記事で転職の軸の決め方を紹介していますので、決めかねているという方はぜひ参考にしてください。
2.一貫性を明確に示す
転職理由と志望動機の一貫性が重要です。矛盾のある内容は、採用担当者の不安を招く原因となります。
転職理由と志望動機の整合性は、採用判断の重要な評価ポイントになります。以下のような矛盾した例は避ける必要があります。
矛盾するケース | 転職理由 | 志望動機 | 問題点 |
---|---|---|---|
ワークライフバランス | 残業が多く生活を安定させたい | チャレンジできる環境に魅力を感じた | 安定志向と挑戦志向が矛盾 |
仕事の進め方 | 個人作業の文化に馴染めない | 裁量権の大きさに惹かれた | 希望する働き方に一貫性がない |
志望動機は転職理由を踏まえた説得力のある内容にすることが大切です。
例えば「チーム制での業務経験を活かし、御社の協働的な職場環境で成長したい」といった具合です。
このように転職理由と志望動機に一貫性を持たせることで、長期的なキャリアビジョンへの理解が深まり、採用担当者の信頼を得られます。
以下の記事でキャリアプランの考え方を紹介していますので、まずは具体的にキャリアプランを考えてみましょう。
3.ネガティブな言葉の使用を控える
第二新卒の転職活動において、志望動機での転職理由の伝え方は慎重に検討する必要があります。
ポジティブな表現と具体的な行動を組み合わせることで、前向きな姿勢を示すことができます。
以下に効果的な転職理由の伝え方を例示します。
避けるべき表現 | → | 推奨される表現 |
---|---|---|
人間関係が良くなかった | → | チーム連携を重視する環境で、コミュニケーション力を活かしたいと考えています |
営業ノルマが厳しすぎ | → | 顧客との信頼関係構築に重点を置き、長期的な価値提供を目指したいと思います |
残業が多く体力的に限界 | → | ワークライフバランスを整えながら、業務効率化に取り組める環境を求めています |
このように建設的な表現を用いることで、あなたの積極性と成長意欲を効果的にアピールできます。
採用担当者からの信頼を得やすく、採用につながる可能性が高まります。
第二新卒で志望動機にお悩みの方へ

ここまでの説明で、志望動機作成における第二新卒特有の留意点を把握できたのではないでしょうか。
志望動機作成は企業への入社意欲を効果的に伝える絶好の機会となります。
最初のステップとして、しっかりと自己分析に取り組み、自身の考えを明確にすることをおすすめします。
その上で、企業の理想とする人材像を意識しながら、説得力のある志望動機を作り上げていきましょう。
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- S.N
- キャリア系メディアのライティング、企業研修の企画・実施、事業コンサルティングなど、多角的なキャリアを構築し、現在は人材紹介会社でキャリアアドバイザーとして従事。 過去のキャリア経験を活かしたキャリアアドバイスが好評で、累計3000名以上のキャリア面談実績を保有する。
この記事を書いた人
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会社名 | 株式会社moovy |
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代表 | 三嶋 弘哉 |
設立 | 2020年4月13日 |
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