スタートアップの経理に転職するには?大手との違いや必要なスキルを解説!

# ベンチャー企業を知る

  • 大手企業とスタートアップの経理は何が違うんだろう?
  • スタートアップの経理に転職したいけど必要なスキルが分からない
  • このようにお悩みではありませんか?

    スタートアップは大手企業よりも会社の規模が小さく、経理のポジションでもさまざまな業務に携わることが多いです。

    高度なスキルが必要ですが、その分大きな裁量権を持って働けるため、仕事にやりがいを感じられるでしょう。

    本記事では、大手とスタートアップの経理の違いや、必要なスキル、スタートアップに転職するメリットについて解説します。

    スタートアップの経理に転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

      この記事を読んで分かること

    • 大手企業とスタートアップの経理の違いが分かる
    • スタートアップの経理に必要なスキルが分かる

    企業タイプ診断

    スタートアップでは経理経験者の採用需要は高い

    スタートアップにおいて、経理経験者の採用需要は高いと言えます。

    どの企業でも、日々発生するお金の出入りを正確に管理する必要があるためです。

    特に、将来的に株式公開(IPO)を目指す企業では、経理の役割はさらに重要です。

    株式公開に向けて、会社の財務状況を透明にし、投資家や市場に信頼を示すため、経験豊富な経理担当者が求められます。

    また、特にスタートアップの経理職は、単に数字を扱うだけではなく財務報告や予算管理を通じて、会社の意思決定にも影響を与えることが多いです。

    このような背景から、スタートアップでは、一定の経験を持つ経理の人材が非常に価値があるとされています。

    大手企業とスタートアップの経理の違い

    同じ経理職でも、大手企業とスタートアップでは以下のような違いがあります。

    • 1. 経理以外の業務を担当する可能性がある
    • 2. 業務フローが整っていない
    • 3. 意思決定プロセスに関与することが多い

    大手企業とスタートアップでは、業務量や働く環境が異なることが多いです。

    具体的にどのような違いなのか、以下で詳しく解説していきます。

    1.経理以外の業務を担当する可能性がある

    スタートアップで働く場合、経理以外のさまざまな仕事も担当することがあります。

    スタートアップは人手不足であることが多く、自分の担当以外の仕事を任されるためです。

    大手では、各人が特定の役割に専念することが一般的ですが、スタートアップでは1人で複数の仕事をこなすことも珍しくありません。

    たとえば、経理担当者が給与計算や労務管理、さらにはオフィスの日常的な管理まで手がけることがあります。

    複数の業務をこなすことで仕事の範囲が広がり、多くの異なるスキルを身につけるチャンスが増えますが、同時に多忙を極めることにもなります。

    このように、スタートアップでの経理はただ数字を扱うだけではなく、会社のさまざまな面を支える重要な役割を果たします。

    2.業務フローが整っていない

    スタートアップでは、経理部門が立ち上がってからまだ新しく、仕事の流れがしっかりと定まっていないことがあります。

    設立されて間もない会社では、まだ仕事のやり方が確立されていないため、手順書や業務マニュアルが整備されていない場合が多いです。

    たとえば、スタートアップでは経理担当者が入社すると、これまでの業務の流れを見直したり、改善したりする必要があります。

    新しい取引の種類が増えると、それに合わせた新しい記録の方法や報告の形式を開発することも求められるでしょう。

    整備されていない業務フローは、社内の混乱にもつながるため、経理担当者は自ら業務フローを考え作り上げていく必要があります。

    スタートアップの経理は大きな責任が伴いますが、自身で仕組みを作り上げる経験にもなるでしょう。

    3.意思決定プロセスに関与することが多い

    スタートアップでは、経理担当者が会社の意思決定に参加することがよくあります。

    スタートアップは組織の規模が小さいため、部門間の協力が必要であり、経営陣との距離が近いからです。

    経理担当者は、会社の財務に関する重要な情報を提供し、その情報が直接的に会社の決定に影響を与えることがあります。

    たとえば、新しいプロジェクトに投資するかどうかや、新しい製品を市場に出すタイミングなど、経理担当者はこれらの決定に必要な財務分析を行うこともあるでしょう。

    また、スタートアップは変化が激しいため、経理担当者は常に最新の財務状況を把握し、速やかに適切な情報を経営陣に提供する必要があります。

    スタートアップでの経理担当者は、ただの数字の管理者ではなく、会社の将来性にも関わる重要な役割を果たしています。

    日常の会計処理などの仕事の他、会社全体の戦略にも関与するのは、スタートアップの経理の特徴です。

    経理に限らず、スタートアップの特徴を知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。ほぼ同義として扱われるベンチャー企業との違いも解説しています。

    合わせて読みたい:【表で比較】「スタートアップ」と「ベンチャー」の3つの違いとは?

    スタートアップの経理に転職するメリット

    スタートアップの経理に転職するメリットは、以下の4つが挙げられます。

    • 1. 大きな裁量権を持って業務に取り組める
    • 2. 経営陣の近くで働ける
    • 3. 企業の成長を身近に感じられる
    • 4. 早い段階でキャリアアップが狙える

    組織の規模が小さい分、スタートアップには大手では得られないメリットがあります。

    それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説していきます。

    1.大きな裁量権を持って業務に取り組める

    スタートアップでは、他の人の指示を待つことなく、自分で考えて行動することが多くなります。

    そのため、スタートアップの経理は大きな裁量権を持って業務に取り組めます。

    たとえば、自分で財務報告の形式を考えたり、新しい会計ソフトウェアを導入したりすることがあるでしょう。

    また、経理だけでなく、人事や総務など他の部門の業務を手伝うこともあります。スタートアップでは一人一人が多くの責任を担うため、さまざまな業務を経験できます。

    この経験は、問題解決能力やプロジェクト管理能力、チームリーダーシップなどを身に付ける機会にもなるでしょう。

    スタートアップは1人の裁量権が大きいため、自己成長を感じやすくなります。

    大きな裁量権を持てることは、大手企業と比べた際の違いであり、スタートアップに転職するメリットの1つです。

    自身のスキルアップにも繋がりそうですが、実際にスタートアップでの経験が自身のキャリアにとってプラスになるのかは気になるところです。

    こちらの記事でスタートアップでのキャリアについて詳しく解説していますので、気になる方はぜひご確認ください。

    合わせて読みたい:スタートアップのキャリアって実際どう?今後のキャリアにプラスになります!

    2.経営陣の近くで働ける

    スタートアップは組織の規模が小さいため、経営陣と直接話をすることが頻繁にあります。

    そのため、会社の重要な決定に直接関わる機会が多いです。

    たとえば、経理担当者は新しい投資の提案を評価したり、年間の予算計画を立てる際に直接経営陣と話し合うことがあるでしょう。

    この過程で、経営に関する知識も自然と身につきます。

    また、財務状態を説明することで、経営陣がより良い決定を下す手助けをすることも期待されます。

    スタートアップの経理は、会社の戦略を形作る上で中心的な役割を担っています。

    経理が経営の中心に関与することで、経理の仕事がより重要なものとなり、会社の将来に大きな影響を与えることにもなるでしょう。

    3.企業の成長を身近に感じられる

    スタートアップの経理は、会社の成長を身近に感じられます。

    小規模な組織であるため、自分の仕事が会社の発展にどのように影響を与えているかを明確に見ることができます。

    自分の頑張りが会社の成長に直結し、仕事に対する満足感と達成感を大いに高められるでしょう。

    たとえば、新しい財務戦略を提案し、それが成功し会社の収益が増加した場合、その成果は直接的に数字として表れます。

    また、資金調達のプロセスに関わることで、会社が新たなステージへと進む過程をサポートし、その成果を目の当たりにすることもできます。

    スタートアップでは、日々の業務が直接会社の成長につながるため、自分の貢献が会社を形作っていく過程を実感できます。

    大手企業は組織が大きい分、自分の成果と会社の成長の結びつきが見えにくいです。

    会社の成長を直接体感できるのは、スタートアップ特有のメリットといえるでしょう。

    実際にスタートアップで経理として働いている方の声を聞くと、企業の成長や裁量の大きさがやりがいに繋がっているようです。ぜひインタビュー動画も参考にしてみてください。

    4.早い段階でキャリアアップが狙える

    スタートアップは成長が早いため、新しい管理職や重要な役職が必要になり、そのポジションを担う人材も早くから求められます。

    そのため、スタートアップは、大手企業よりも早い段階でキャリアアップが狙えます。

    スタートアップやベンチャーは、年功序列ではなく成果主義の文化が根付いていることが一般的です。

    経理部門として会社の成長を支えることができれば、その成果が直接評価され、結果として昇進につながりやすくなります。

    スタートアップでは、会社全体の成長とともに個人のキャリアも速く進むため、若いうちから多くの責任と権限を持つことが可能です。

    小規模ながらも迅速に拡大していく組織で、早くから重要な役割を果たすことは、自身のキャリアを形成する上で価値のある機会となります。

    早い段階からキャリアアップを狙えるのは、スタートアップならではのメリットでしょう。

    これら4つのメリットを受けて、スタートアップに魅力を感じた方も多いと思います。

    こちらの記事で、スタートアップの探し方や、転職準備のポイントを紹介しています。少しでもスタートアップへの転職を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

    合わせて読みたい:スタートアップ転職マニュアル!応募から面接まで徹底解説!

    スタートアップの経理に求められるスキル

    スタートアップの経理には、以下のようなスキルが求められます。

    • 1. 主体性
    • 2. 多様な知識
    • 3. コミュニケーション能力
    • 4. マルチタスク能力

    いずれもスタートアップで活躍するには重要なスキルです。

    これらのスキルが自身にあるか分からないという方は、今一度自己分析をしてみましょう。自己分析のやり方は、こちらの記事をご覧ください。

    合わせて読みたい:転職に必要な自己分析のやり方を徹底解説|3つの方法を紹介します



    それでは、スタートアップの経理に必要なスキルについて、それぞれ詳しく解説していきます。

    1.主体性

    スタートアップの経理では、自分から積極的に問題を見つけて解決策を提案する主体性が重要です。

    スタートアップでは、事業が成長する過程で課題にぶつかることもあるため、経理担当者も迅速に対応しなければなりません。

    たとえば、予算が限られている中で最もコスト効率の良い支払い方法を見つける、または新しい財務ソフトウェアを導入して業務効率を高める提案をするなど、主体性を持って行動することが会社全体の効率化に繋がります。

    経理担当者が自らを主導して業務プロセスを改善することは、経理部門だけでなく、会社全体の生産性向上にも貢献します。

    スタートアップでの経理は、ただ指示に従うだけではなく、自分の判断で積極的に業務を進める必要があります。

    会社の成長に貢献するためにも、主体性は非常に重要なスキルです。

    2.多様な知識

    スタートアップの経理は、簿記の知識だけでなく、税法や会社法などの法律知識を持っていると活躍しやすくなります。

    さらに、日常業務で表計算ソフトや会計システムを使うため、ITスキルも重要です。

    たとえば、スタートアップでは、新しい事業展開や資金調達がよく行われます。

    この際、税法に基づいた処理が必要となるため、会社法の知識を持っていると会社の運営がスムーズになります。

    また、日々の会計業務では、効率的にデータを処理し、正確な財務報告を作成しなければならないため、表計算ソフトや会計システムを扱う高度なITスキルも求められます。

    スタートアップでは、経理担当者が多様なスキルを駆使することで、企業の成長を直接的にサポートします。

    基本的な会計知識に加えて、法律やITに関する知識も更新し続けることで、経理としての価値を高められるでしょう。

    3.コミュニケーション能力

    スタートアップの経理には、高いコミュニケーション能力も重要です。

    社内の他のスタッフや経営陣、さらには外部の人々と情報を交換する必要があるため、コミュニケーション能力は欠かせないスキルです。

    経理担当者は、予算計画の説明や、財務状態について報告する場面で、複雑な情報をわかりやすく伝えなければなりません。

    また、投資家に対しては、財務データを使って会社の健全性をアピールする必要があります。

    このような状況で効果的にコミュニケーションを取ることができれば、企業の信頼性を高め、さらなる投資を引き出すことにもつながります。

    コミュニケーション能力は、社内外の人々と関わるうえで重要なスキルです。

    スタートアップのような小さな組織では、コミュニケーションによって業務の効率が改善され、組織全体の機能も向上します。

    4.マルチタスク能力

    スタートアップでの経理職には、同時にいくつもの仕事をこなすマルチタスク能力が重要です。

    スタートアップではリソースが限られているため、1人が多くの役割を担うことが一般的です。

    マルチタスク能力があると、経理業務だけでなく他のタスクも効率的に進められます。

    たとえば、財務報告を作成する一方で、給与計算や人事関連の仕事も行うことがあります。

    また、急な要望に応じて新しいプロジェクトの予算を立てる必要が出てくることもあるでしょう。

    スタートアップでは、これらのタスクを同時に管理し、適切に対応しなければなりません。

    スタートアップで活躍するためには、マルチタスク能力が重要ですが、経理の仕事に集中したいと考える人には難しいかもしれません。

    スタートアップは、複数の業務に対応する機会が多いため、マルチタスクが得意な人にはチャンスがあります。

    ここまでスタートアップの経理に必要なスキルを4つご紹介しましたが、これらのスキルを自己PRでアピールできれば、企業側から欲しいと思ってもらえるはずです。

    経理に転職する際の自己PRの書き方は、こちらの記事をご覧ください。コピペ可能な例文もありますので、ぜひ参考にしてみてください。

    合わせて読みたい:【例文あり】経理転職で自己PRを上手く書くコツ!アピールポイントを解説

    スタートアップの経理に向いている人の特徴

    スタートアップの経理に向いている人は、以下のような特徴を持っています。

    • ・変化に対応できる柔軟性
    • ・チャレンジ精神
    • ・高い成長意欲

    スタートアップは常に変化しており、予測できない問題が日常的に発生します。

    そのため、柔軟な考え方を持ち、臨機応変に対応できる人が成功しやすいです。

    また、自身が成長するために新しいことにどんどんチャレンジする心構えも必要となります。

    もしチャレンジして失敗したとしても、それが成長につながるとポジティブに捉えるマインドが大切です。

    このような特徴を持っている人は、スタートアップでも活躍できるでしょう。

    スタートアップに向いている人の特徴は主に上記の3つですが、自身がスタートアップに向いているのか、より詳しく適性を知りたい方はこちらをご確認ください。

    合わせて読みたい:スタートアップの適性が高い人ってどんな人?ステージ別に解説

    スタートアップの経理をお探しの方へ

    大手企業とスタートアップの経理の違いや、スタートアップで働くメリット、求められるスキルについて解説しました。

    スタートアップは小規模な組織だからこそ、大きな裁量権を持って働けたり、企業の成長を間近で感じられたりする魅力があります。

    主体的に動いたり、マルチタスクをこなしたりなど大変なこともありますが、スタートアップ特有のメリットも享受できるでしょう。

    キャリアアップを狙いたい、大きな裁量権を持って働きたいとお考えの方は、スタートアップの経理への転職を考えてみてはいかがでしょうか?

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    今林 智宏

    この記事を書いた人

    今林 智宏
    国立大学を卒業後、大手サービス企業に入社し、店長を歴任。チームマネジメントやマーケティング業務を経験。在籍中は、現場社員として数多くの学生・転職者の面接官も行う。退職後、スタートアップ企業にて、フロントエンドのシステム開発に加え、カスタマーサクセスやマーケティングを担当し、企業の採用や広告支援に関わる。

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    会社名 株式会社moovy
    代表 三嶋 弘哉
    設立 2020年4月13日
    住所 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目18−3 プレミア道玄坂ビル8階
    メールアドレス moovy_support@moovy.co.jp
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    • ・採用動画プラットフォーム「moovy」の運営事業
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