転職活動時の希望年収どう伝える?希望年収を聞かれる理由と答え方
# 転職で失敗しないために # 年収
転職を成功させるためにも、希望年収の伝え方や金額設定について正しく理解しておきましょう。
そこでこの記事では、なぜ転職活動の面接で希望年収が聞かれるのか、希望年収の決め方、希望年収を伝えるときのポイントと注意点について解説します。
年収の金額に残業代や賞与を含めるかなどの細かい点についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
- 転職時に希望年収を聞かれる理由
- 希望年収を伝える際のポイント
- 自分の希望年収の決め方
この記事を読めば以下のことが分かります
転職時に希望年収を聞かれる理由
転職の面接時には希望年収を問われる場合が多いですが、そもそもなぜ希望年収を聞かれるのか、疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
企業が希望年収を聞く理由は以下のようなものがあります。
- 1. 求職者が適切に自己評価できているかを確認するため
- 2. 中途入社者の採用時または入社後に必要なコストを確認するため
転職時の面接で聞かれる質問は、希望年収以外にも様々なものがあります。特に「社長や役員との顔合わせの場」や「選考要素がない形式的な面接」とも言われる最終面接では対策に力を入れるべきです。
最終面接のポイントはこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
合わせて読みたい:最終面接で押さえたいポイントとは?業種や職種別の傾向と対策を紹介
1.求職者が適切に自己評価できているかを確認するため
企業は、採用にあたって求職者の希望年収が適切で現実的かどうかを確認し、求職者が適切な自己評価ができているかを判断するために希望年収を聞く場合があります。
求職者の希望年収が、社内の同じスキルや役職の社員の給与よりも明らかに高い場合、社員の企業に対する理解や市場価値に対する認識が不十分である可能性があると捉えられるでしょう。
そのような場合は選考結果も悪くなる傾向にあります。
そのため、スキルの棚卸しや自己分析などを行い、きちんと自身の市場価値を把握しておく必要があります。
自己分析の方法を詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
合わせて読みたい:転職に必要な自己分析のやり方を徹底解説|3つの方法を紹介します
2.中途入社者の採用時または入社後に必要なコストを確認するため
企業は、中途入社で採用する場合、転職エージェントやビズリーチなどのスカウトメディアなどに手数料を支払います。多くの場合、その手数料は理論年収と呼ばれる転職者の給与に比例します。
企業にとって、転職者の希望年収が高くなることは、同時に採用コストが高くなることにつながるため、採用予算に収まるか確認のために聞くケースもあります。
また、入社後には給与として支払うため、当然スキルや経験に見合った範囲の給与(コスト)であるかどうかも確認し、予算管理を行っています。
希望年収を言うことは選考に影響するのか
企業は求職者から希望年収を聞くことで様々なことを確認しています。では、自身が希望する額をそのまま希望年収として伝えることは、選考に影響を及ぼすのでしょうか。
高すぎる希望年収がマイナス評価に働くケースもある
企業の内情を考慮せずに自分の希望年収をそのまま言うと、根拠が乏しい場合は良くない印象を持たれることもあるでしょう。
企業が欲するスキルや経験が、希望条件とバランスに合わないと受け取られた場合、能力やお人柄が魅力的であっても不採用となるケースがあります。
一方、企業が評価する経験・スキルと希望年収が一致している場合や市場価値が高い経験を保有する場合は、希望年収をそのまま伝えても問題ありません。
企業がどうしても獲得したい人材の場合は、本音の希望年収を伝えてほしいと考える企業が多いです。
年収アップを希望する場合は明確な理由を添える
年収アップを希望する場合は、根拠のある明確な理由を添えることが大切です。明確な根拠のある理由があることで、企業は候補者の希望年収が妥当かどうかを客観的に判断できます。
例えば、転職先で活かせる資格を取得した場合や、前職の経験を活かせるという確信がある場合は、具体的な活かせるシーンを伝えた上で希望年収を伝えると納得感を持ってもらえるでしょう。
特に明確な理由もなく、前職の年収から100万円以上高い希望年収を提示した場合、企業としてはなぜその金額なのか理解できず、マイナスな印象を持たれてしまう要因にもなります。
中には、年収アップを転職の目的にしている方もいらっしゃると思いますが、年収アップを叶えるためには具体的にどうすればいいのでしょうか。
例えば、自身のこれまでの経験を活かせる職場であれば、即戦力として活躍ができ年収アップも見込めます。
以下の記事ではその他にも転職で年収をアップさせる方法をいくつか紹介しています。転職で年収を上げたいという方はぜひご覧ください。
合わせて読みたい:転職で年収が上がりすぎ!?年収アップする人の4つの特徴
自分の希望年収の決め方3選!
希望年収を決める際には、自分自身の市場価値を正しく把握することが重要です。スキルや経験、資格なども踏まえて自己評価を行い、その評価に基づいた希望年収を設定しましょう。
明確な理由もなく高額な希望年収を設定すると、選考上、悪影響を与える可能性があります。
ここからは自分の希望年収をどうやって決めたらいいのか以下の3点について詳しく解説します。
1.まずは現在の年収を正しく把握する
転職活動を行う前に、まずは現在の年収を正しく把握しましょう。現在の年収を正しく把握することで、自分の市場価値を客観的に把握でき、自己評価に基づいた希望年収を現実的に設定できます。
自身の年収を把握できていないと、適切ではない高額な希望年収を伝えてしまい、面接官からの評価を落とす原因にもなりかねません。市場価値に見合った希望年収を伝えることで、面接時に現実的な範囲での金額交渉も可能になります。
会社から発行される源泉徴収票を確認し、現在の年収はいくらなのかを事前に把握しておきましょう。
2.企業の考えや規定に従う
転職活動時に希望年収の設定は行いますが、基本的には企業の考え方や規定に従いましょう。
企業側は、求職者の希望年収が自社の考え方や規定に合致しているかどうかを見て採用を検討します。そのため、求職者が企業の考え方に合わせた希望年収を提示することで、採用される可能性が高まります。
また、企業は採用に関する規定を設けていることがほとんどです。規定に沿わない高額な希望年収を提示すると、他の社員との公平性が失われるため不採用となることもあります。
企業の考え方や規定に沿った希望年収を提示すれば、採用の可能性が高まったり、公平な採用プロセスの中で採用試験を受けたりすることが可能です。
3.あえて低い金額を提示する必要はない
低い額の希望年収を提示すれば、採用されやすくなるというメリットはあるかもしれませんが、その分給与交渉で本来の希望年収を得られない可能性もあります。
また、低い金額を提示することにより自己評価を適切に伝えられない恐れもあります。そのため、あえて低い金額を提示する必要はありません。
同業種への転職の場合は、前職の給与を踏まえた金額設定にすると良いでしょう。
ただし、未経験職種などへの転職の場合は「御社の規定に従います」と回答するのが無難です。
転職時に希望年収を伝えるときのポイントと注意点
転職を成功させるためには、市場価値に見合った適切な額の希望年収を伝えることが重要ですが、ほかにも伝えるべきことや確認しておいた方が良いポイントがあります。
ここでは、転職時に希望年収を伝えるときのポイントと注意点について以下4点を詳しく解説します。
- 1. 求人票に記載されている金額の範囲内で回答する
- 2. 最低希望年収も同時に伝えておく
- 3. 年収に固執しているという態度はNG
- 4. 希望年収額を定めず企業任せにするのもNG
希望年収を正直に言いづらいという方もいらっしゃるかもしれませんが、自身の市場価値を踏まえた金額であれば、採用担当者も納得するはずです。
また事前に採用担当者や社長についても調べておくことで、緊張しづらくなるでしょう。情報収集の際に、以下のような採用動画を活用してみてください。
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1.求人票に記載されている金額の範囲内で回答する
求人を行っている企業は、求人票に記載した範囲内で採用を行うケースがほとんどです。そのため、自己評価に基づく希望年収と企業の予算や期待が合致しない場合、不採用となることもあります。
また、求人票の額よりも大きな金額を提示した場合、求人票をきちんと見ていないのではと思われ、マイナスな印象を持たれる可能性があります。
あくまでも企業の提示する条件に納得した上で選考を受けているという姿勢を見せることが大切です。
自分自身のスキルや経験を正しく評価し、求人票に記載されている金額の範囲内での希望年収を伝えることがポイントです。
moovyのサイトでも、以下のようなスタートアップ・ベンチャー企業の求人を多数掲載しています。ぜひ自分に合った企業はないか、探してみてください。
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その他の求人をもっと見る2.最低希望年収も同時に伝えておく
求人票に記載されている金額を確認した上で、希望年収とともに最低希望年収を伝えておくのも良いでしょう。
伝え方の例としては「希望年収は500万円ですが、最低希望年収は420万円と考えております。」などです。
最低希望年収を伝えることで、希望年収での採用が難しくても、最低希望年収は超えられるということで企業の予算範囲や評価範囲に収まり、採用される可能性があります。
また、育児休暇や時短勤務、フレックスタイムでの勤務などを行いたい場合に最低希望年収を伝えておくことで、企業側も求職者が希望する条件を踏まえた採用判断がしやすくなります。
3.年収に固執しているという態度はNG
転職活動において、「現職の年収を下げたくない」「志望動機が年収が高い」など、転職目的の中で給与の優先度が高いという態度や発言は、
- 「給与に固執しており、条件の良い会社が見つかればすぐに転職してしまう可能性がある」
と企業側に定着性を懸念され、不信感を与える可能性があり、不採用となる要因にもなるため避けましょう。
企業によって給与以外にも福利厚生や有給休暇、勤務時間などが異なるため、総合的な待遇条件を含めて年収が決められるケースもあります。
年収だけにこだわる態度は、自分自身が求める総合的な待遇にマッチする可能性を下げることにも繋がるため、避けるべきと言えるでしょう。
また、転職の理由や退職理由を尋ねられた際にも、給与や待遇に不満があったという理由で合っても面接官が納得するような伝え方をする必要があります。以下の記事では、退職理由の上手な伝え方を解説しています。
合わせて読みたい:【回答例文あり】面接で退職理由を聞かれた時の上手い答え方
4.希望年収額を定めず企業任せにするのもNG
転職活動において、希望年収を聞かれた際に「いくらでも良い」と答えるのは、採用担当者や企業側に不信感を与え、良くない印象を持たれる可能性があります。
また、希望年収が明確でないと、企業側との交渉も難しくなり、自分自身が求める待遇を得られない恐れもあります。
具体的な額の希望年収を定めず、「いくらでもいいです」というのは避けましょう。本当にこだわりがない場合も、「御社の規定に従います」と回答するのが無難です。
希望年収の伝え方Q&A
- Q.総支給額と手取り額のどちらで答えるべき?
- A.税金や源泉徴収などの控除を加味せず総支給額を答えましょう!
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転職活動時に聞かれる年収は一般的に、社会保険や税金、源泉徴収などの控除を考慮しない総支給額を指します。給与明細では「支払金額」欄の金額に当たります。
そのため、希望年収の金額は手取り額ではなく総支給額の金額をベースに考えましょう。
また、転職が決まった後、書類に前職の年収を書く場面もありますが、その場合も同じく総支給額の金額を記入します。年収は、毎年会社から発行される源泉徴収票の「支払金額」で確認できます。 - Q.希望年収に賞与や残業代は含めてもいいの?
- A.基本給に各種手当、賞与や残業代も含めた額を伝えてOK!
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希望年収の額を設定する際に、賞与や残業代は年収に含めるべきか、迷う方もいるでしょう。年収とは一般的に、基本給に加え役職手当や資格手当などの各種手当を含み、賞与や残業代も含めた額のことを指します。
ただし、年収のうち残業代がいくらだったのかを把握しておくことは重要です。残業代があまりにも多い場合、それを年収のベースとして考えてしまうと年収が市場の相場よりも高くなってしまい、能力に見合っていないと判断される恐れもあります。
また、交通費は年収には含まれないことは認識しておきましょう。
基本給や各種手当、賞与や残業代も含めた額を自身の年収とし、それを参考に希望年収の額を設定しましょう。 - Q.1度希望年収を伝えた後に訂正するのはダメ?
- A.基本的には止めた方が無難!ただ…
-
「希望年収を低く言ってしまった…訂正したい…。」
こんな悩みを持ってる人は珍しくありません。答え方は今どの選考の段階にいるかによって、少し状況が変わります。
1次面接で希望年収を低く言ってしまった場合は、次の面接で訂正しても良いかと思います。その場合理由も添えると印象が悪くなる可能性を抑えることができます。
訂正したことによって面接で落とされる可能性もゼロではありません。希望年収がもらえなくても入社したいのであれば、訂正しないのが無難です。
最終面接で希望年収を低く言ってしまった場合は、基本的に訂正するのは難しいと考えておきましょう。
最終面接の判断において、年収とポテンシャルのバランスを加味し、採用の可否を決めています。急な変更が入ってしまうと先方に大変な迷惑がかかってしまうためです。
どうしてもという場合は担当者に相談してみることが良いでしょう。
希望年収の適切な伝え方を理解し転職を成功させよう
今回は転職活動時の希望年収の答え方やポイント、希望年収の決め方について解説しました。
転職時に希望年収を適切に伝えることは、自分自身の価値を正確に評価し、満足できる仕事と報酬を得るために非常に重要です。
しかし、大きすぎる額を伝えることは、求職者としての信頼を失ったり、面接官にマイナスな印象を与えたりする可能性があります。自己評価や現状の市場価値などを考慮し、企業側の規定に沿った希望年収の提示が大切です。
適切な希望年収を伝え、企業とのミスマッチを防ぎ転職活動を成功させましょう。
- 原田 隆司
- 立命館大学MBA修了。キャリアアドバイザーとして、営業職・管理部門を中心に累計800名ほどのキャリア支援を経験。その後、リクルーティングアドバイザーとして、採用競争の激しい中、累計約200名のITエンジニアの採用を実現。IT企業の事業フェーズや組織にあった活躍人材の定義に強み。
この記事の監修者
スタートアップ企業の求人動画をお探しならmoovyへ
会社名 | 株式会社moovy |
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代表 | 三嶋 弘哉 |
設立 | 2020年4月13日 |
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