SaaS企業が求める人物像とは?3つの資質が大事
# 職種の選び方 # 転職
働く企業によっては、そもそもSaaS企業の人と関わる機会自体が少ないです。そのため、SaaS企業への転職について、周囲の事例が少ないケースも多いと言えます。
そこで当記事では、「SaaS企業が営業職に求める人物像」について解説します。
SaaS企業における全般的な内容から、転職でのポイントまで取り上げるため、SaaS企業の営業職が気になる人は、ぜひ最後までご覧ください。
そもそもSaaS企業とは何か?
まずはSaaS企業について、簡単に解説します。
SaaSとは、「Software as a Service」の略語で、インターネットを経由し、必要なサービスを利用できるソフトウェアを販売・提供していることが特徴です。
一方で従来のIT企業では、ソフトウェアをパッケージ製品として、販売・提供していました。
以下、有名なSaaS企業です。一度は耳にした事があるのではないでしょうか。
- ・Zoom
- ・Salesforce
- ・Shopify
より詳しく、SaaS企業について知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。
あわせて読みたい:SaaS企業への転職で抑えるべきポイントとおすすめされている理由
SaaS市場はどう動いてる?
SaaS企業への転職を考えている人は、SaaS市場について知ることも大切です。
SaaS市場は世界的に伸びています。日本経済新聞社が2018年を「SaaS元年」と報じたことからも、その成長ぶりが分かるでしょう。
それでは、実際に「SaaS市場の成長」について、以下の2つの観点から解説します。
- 1.SaaS市場規模
- 2.SaaS企業の求人数の推移
1.GAFA超え!?現在のSaaS市場規模
このグラフを見ると、SaaS市場は年平均13%の勢いで成長しています。また、従来のパッケージの比率が減少する一方で、SaaSの比率が大幅に上昇していることがわかります。
世界的に見ると、2019年のSaaS市場規模は約1,020億ドルとなっており、年平均成長率11.3%の勢いで成長しています。また2022年には、約1,400億ドルまで拡大する見通しです。
2020年からの株価パフォーマンスを見ても、GAFAが60%だったのに対し、SaaSを代表するMT SaaSと呼ばれる企業群はなんと180%でした。
これだけSaaSが伸びている理由として、需要の高まりが関係していますが、その背景には、以下の2点が挙げられます。
背景 | 詳細 |
---|---|
1.初期の導入コストを抑えられる | ライセンスの利用料や、毎月一定の使用料で済むことから、最初にかかる費用が低くなる傾向にあります。 |
2.カスタマーサクセス重視である | 顧客が自社の製品・サービスを使用し、成功することを重視する「カスタマーサクセス」を導入しているため、常に運用方法の改善をはかれると言えます。 |
以上のことから、導入してから商品・サービスの判断ができ、サービスを改善し続けるという仕組みが、従来の買い切り型よりもメリットを感じさせることが特徴です。
次に、SaaS企業数の推移について見ていきましょう。
このグラフを見ると、SaaS企業は2017年からわずか3年で倍以上に増えています。それだけ、業界として盛り上がりがあるため、同時に競合も増えていると言えます。
以上の点から、SaaSの市場規模は年々拡大していることが分かるでしょう。
SaaSの市場は、ビジネスモデルを理解すれば、今後も伸びていくということがわかるはずです。
SaaSのビジネスモデルについて、より詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみてください。
あわせて読みたい:転職するなら急成長市場!SaaS型ビジネスモデルが「強い」理由
2.SaaS企業の求人数の推移
次に、SaaS企業の求人数の推移についてです。dodaの転職求人倍率レポートによると、IT・通信系の求人倍率の結果は、以下の通りです。
求人倍率 | 前年同月差 | |
---|---|---|
2021年4月 | 8.34 | +2.37 |
2021年5月 | 8.25 | +0.39 |
2021年6月 | 7.84 | +0.79 |
※【転職求人倍率=求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数】
引用:doda転職求人倍率レポート 業種別・職種別に読み解く転職市場動向
他の業種における2021年4月の求人倍率は、金融が1.43、商社・流通が0.81という結果でした。
このように他業種と比べてもわかるように、IT系の求人数自体が増えていることから、SaaS企業の求人も増えていると言えます。
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SaaS企業の営業として求められる人物像
つづいて、SaaS企業の営業として求められる人物像を、3つ紹介します。
- 1.マインドをしっかり持つ
- 2.SaaS業界から見て、望ましい経歴を持つ
- 3.長期的な視点で物事を捉えられる
上記の人物が求められる理由について、詳しく解説します。
1.マインドをしっかり持つ
SaaS企業では、マインドがしっかりした人物が望ましいです。
なぜかというと、SaaS業界は変化が激しく、マインドをしっかり持つことにより、活躍が期待できるからです。
実際に求められるマインドは、以下の2つです。
- 1.成果・成長にこだわれる
- 2.柔軟な思考があり、チャレンジすることに抵抗がない
なぜ、上記のマインドが求められるかというと、SaaS業界は変化がとても激しく、企業自体も常に変化が求められるからです。
時には固定観念を壊すようなチャレンジや、成果を強いられることもあるでしょう。そのため、成果や成長にこだわれない人・チャレンジに対抗がある人は、フィットしない可能性が高まります。
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2.SaaS業界から見て望ましい経歴を持つ
SaaS業界から見て、望ましい経歴を持つ人物は重宝されます。
なぜかというと、自社サービスへのキャッチアップが早く、会社に貢献し始めるまでのスパンが短いからです。
実際に、求められる経歴は以下の2つです。
- 1.課題解決型の営業経験がある
- 2.BtoBの企業で働いた経験がある
【1.課題解決型の営業経験がある】
まず、SaaS企業は一般的な「売り切り型」の営業と違い、「課題解決型」の営業を行います。具体的に言うと、住宅販売やWebサイト制作の営業などが「売り切り型」です。
一方で、SaaS企業では、サブスクリプションのような「利用している期間や使用量」によって、料金が発生する形態を取ることから「課題解決型」が用いられています。
具体的には、継続利用が前提のSaaS型サービスは、顧客が利用するメリットを失った時点で、チャーン(解約)してしまう可能性が高まります。
つまり、常に顧客に寄り添って、顧客の課題解決を一緒に目指していく事が営業には求められるのです。
「売り切り型」と「課題解決型」はまったく違う営業スタイルであるため、「課題解決型」の営業経験がある人物は、SaaS企業で重宝されます。
【2.BtoBの企業で働いた経験がある】
SaaS企業は一般的にBtoBの企業が多いため、BtoBの企業で営業として働いた経験がある人物はニーズが高いです。
また、toB向けの商材はtoC向け商材よりも高単価商品が多く、難易度は高めです。より、課題解決に向けた、提案やメリットを伝えられないと難しいことから、結果を残した実績などがあるとなお良く、商材を売るためのメソッドを持った人物は重宝されます。
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3.長期的な視点で物事を捉えられる
SaaS企業は、長期的な視点で物事を捉えられる人物を求めています。
なぜならば、SaaS企業が重視するのは短期的な成果ではなく、中長期的な成果だからです。
前述の通り、SaaS企業は売り切りではなく「継続的な契約」によって利益を出しています。そのため、短期的な成果(月次売上)だけに囚われていると、会社への貢献が難しいと言えるでしょう。
中長期的な目標を追うためには、未来をイメージし行動する力が必要なため、長期的視点で物事を捉えられる人物が必要です。
あわせて読みたい:【勘違い?】SaaS営業に転職する上で理解しておくべき違いと特徴
SaaS営業に求められる3つの資質
つづいて、SaaS営業に求められる「3つの資質」について解説します。
- 1. 変化対応力
- 2. 自走力
- 3. ビジョンへの共感力
上記の資質が求められる理由について、詳しく解説します。
1.変化対応力
SaaS企業で営業をするためには、変化対応力が求められます。
なぜかと言うと、企業の規模感や業務内容が大きく変化するケースが多いです。
SaaS業界が日本で伸び始めたのは、2013年頃からと歴史が浅いことから、今後においても大きな変化がある可能性が高いでしょう。そのため、変化に「営業自身」もついていく必要があると言えます。
これまで通用していたやり方が、現在では通用しなくなっているケースはよくあることかもしれませんが、今後においてはさらにそのスピードは増す事でしょう。
2.自走力
SaaS企業の営業には、自走力が必要です。 理由は、以下の2つです。
- 1.新しい課題解決に取り組むため、知見が深い人が少ないから
- 2.時間的・人的リソースに限りがあり、丁寧な研修が期待できないから
【1.新しい課題解決に取り組むため、知見が深い人が少ない】
SaaS企業では、新しい課題を解決するためのサービスを開発します。
例えば、従来のビジネスにおける会話はメールや電話のみでしたが、最近は「Slack」や「chatworks」などの導入によって、円滑なコミュニケーションがチャットでできます。
このように、新しい課題解決に取り組むため、知識や知見が深い人が少ないと言えます。つまり不明点を聞ける相手が少ないことから、自分で調べて学ぶ力、すなわち「自走力」が必要になります。
【2.時間的・人的リソースに限りがあり、丁寧な研修が期待できない】
SaaS企業は歴史が浅いことから、時間的・人的リソースに限りがあり、丁寧に研修ができないことも多いです。つまり、自分自身で学び、行動する力がないと、ついていくこと自体も難しいでしょう。
逆にこれまでの経験などが通用しないという事であり、新たに就いた人でも十分にその道の第一人者になれる可能性があるという事。
チャレンジを繰り返し、結果やノウハウの蓄積をした者が勝っていくのです。
3.ビジョンへの共感力
SaaS企業の営業には、ビジョンへの共感が求められます。
その理由は、ビジョンへの共感がないと、表面的な変化があった時に「働く目的とのギャップ」が生じるからです。
SaaS業界は、業務内容や、企業の規模、組織体制や所属メンバーが変わることも多く、表面的に見ても目まぐるしく変化します。その一方で変わらないものが、「企業独自のビジョン」です。
不変である「企業独自のビジョン」に共感していれば、業務内容が変わった場合にも「〇〇というビジョンを達成するための手段が変わっただけだ」と捉えることができます。しかし、ビジョンへの共感がないと「何のために働いているのかわからない」と迷う可能性も大いに考えられます。
自分の仕事の意義やモチベーション、仕事のあり方の本質はビジョンです。日々の業務に追われると、ビジョンを見失う時があります。時には立ち止まり、迷ったときはビジョンに立ち返って考えると良いかもしれません。
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SaaS企業が「営業に求める人物像」を知ることで、スキルよりもマインドが重要だと理解できたのではないでしょうか?
また「企業のビジョン」に共感するためには、ビジョンだけではなく、その会社のリアルな空気感を知ることも重要です。
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- 今林 智宏
- 国立大学を卒業後、大手サービス企業に入社し、店長を歴任。チームマネジメントやマーケティング業務を経験。在籍中は、現場社員として数多くの学生・転職者の面接官も行う。退職後、スタートアップ企業にて、フロントエンドのシステム開発に加え、カスタマーサクセスやマーケティングを担当し、企業の採用や広告支援に関わる。
この記事を書いた人
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会社名 | 株式会社moovy |
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代表 | 三嶋 弘哉 |
設立 | 2020年4月13日 |
住所 | 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目18−3 プレミア道玄坂ビル8階 |
メールアドレス | moovy_support@moovy.co.jp |
URL | https://company.moovy.jp/ |
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