転職するなら急成長市場!SaaS型ビジネスモデルが「強い」理由

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2021年の夏、ニュースを賑わせたカナダの「Shopify(ショッピファイ)」 。

業界初の10億ドル売上高を突破し、クラウドでソフトを提供するSaaS(サース)型のビジネスモデルが、更に注目されるきっかけとなりました。

SaaS型ビジネスモデルは、テレワークの影響で様々な企業で取り入れられており、海外、国内共に今後も更なる市場拡大が見込まれています。

「SaaSのこと、もっと知りたい」「どうせ転職するなら、将来性がある業界で働きたい」あなたに、今回の記事ではSaaSビジネスがなぜ強いのかをご紹介します。

企業タイプ診断

SaaSって何?

そもそも、SaaSとは何か、まずおさらいしましょう。「Software as a Service」の略で、アプリケーションソフトウェアを、PCなどのハードウェアにインストールするのではなく、インターネットを通じて利用するサービスのことを指します。

インターネットを通じて、どこからでもアクセスする事ができる利便性に加え、顧客もすぐに使う事が可能となることからビジネスを手軽に始められるという利点もあります。

冒頭でも紹介したように、SaaSを利用したビジネスモデルは今や世界中の投資家や起業家、ビジネスマンから注目されています。

日本でも将来有望な注目のSaaS企業が出てきています。詳細の企業の紹介はこちらの記事で解説していますが、 なぜ強いのでしょうか?そのビジネスモデルについて次項より解説します。

合わせて読みたい:資金調達額もすごい!注目のSaaSスタートアップ企業まとめ17選!



SaaS型ビジネスモデルの強み

ここではSaaS型ビジネスモデルの強みについて、以下の3つご紹介します。

  • 1.月額課金型のビジネスモデルで導入までのハードルが低い
  • 2.顧客との継続的な関係を構築できる
  • 3.製品の提供(アップデート)が素早くできる

では、一つずつ説明していきます。

1.月額課金(サブスク)型のビジネスモデルで導入までのハードルが低い

月額制により、企業としては、「顧客数x契約期間x料金」(LTV)で、安定した収益が見込めるビジネスモデルです。従来の買い切り型だと、新しいソフトウェアを作り続け、販売継続しなければなりませんが、サブスクリプション型だと、解約するまで毎月定額の収益が見込めるためです。

これをユーザー側のメリットとしてみると「所有」しなくていいので、初期費用や初期設定の工数削減ができる点。また、低価格で常に最新のサービスを享受できるメリットが挙げられます。

導入までのハードルが低い点は双方にとって大きなメリットで、それ以降は顧客が満足している限り継続が見込めます。裏を返せば顧客が満足できるサービスを提供し続けることができれば、企業側は継続した売上が入ってくるのです。

2.顧客との継続的な関係を構築できる

サブスク型は、初期費用無料としている企業も多くあります。その場合、実際にサービスを使ってみて課金するか判断できるので、その頃にはすでに企業のサービスのファンになっている可能性が高く、顧客の獲得と長期的関係構築がしやすいメリットがあります。

無料体験でのエクスペリエンスがあまりにも良すぎたので、課金するようになった例として、実際に筆者の周りであったのが、「Canva」。これはシドニー発のオンライン・グラフィックデザイン・プラットフォーム。

専門知識がなくても直感的な操作で、25万点以上のお洒落なテンプレが無料で利用できる、ブランドロゴ、カードやポスター作り、データ資料作成などに有益なツールです。

現在世界で1,000万人以上に使用されているデザイン系SaaSビジネスで、2001年には評価額400億ドル(4.5兆円)を達成したことがニュースとなりました。

使用できるデザインの数やストレージ、サイズ変更などが課金対象のサービスとなりますが、

「使い込んでいくと、どうしてもデザインに細かい調節が必要になっていく。 しかし、すでに質の高いサービスを無料で提供してくれたことによる信頼感ができているので、課金への抵抗が少ない」

とのことでした。 先に良質なサービスを提供することで、課金するコストを感じさせない、素晴らしいシステムです。

3.製品の提供(アップデート)が素早くできる

買い切り型と異なり、常に最新のバージョンを提供できる特徴があります。ユーザーがインターネット経由でサーバーにアクセスし、サービスを利用するためです。

ということは、ソフトウェアの本体がサーバーにあり、いつでもそこに手を加えることが可能なので、最新機能追加が素早く可能となるのです。

これが従来の買い切り型だと、新しいバージョンとなった商品を、新たに買わなければいけないことに……。iOSのバージョンアップが自動でされるのと、バージョンが変わるたびに買い換えることを想像すれば、わかりやすいかもしれません。

海外SaaSのビジネス成功例

ここからはSaaS型ビジネスモデルで大成功をしている企業を紹介します。世界的大企業であるAdobe、Zoom、冒頭に挙げたShopify。さらに、海外企業だけでなく、国内企業のSaaSビジネス例もあわせてご紹介します。

1.Adobe

Adobeは知る人ぞ知る、PhotoshopやIllustratorを始め、さまざまなソフトウェアを開発提供している世界的企業。

当時はグラフィックデザインや動画編集などのクリエイティブを総合的にサポートする「Adobe Creative Suite」というパッケージを、売り切り型のモデルで販売していました。

Adobe Creative Suiteは世界中のクリエイターから圧倒的な支持を受けており、2011年の売り上げ高は34億ドル、また粗利率は97%と、脅威的な数字を叩き出していたのです。

ここまでの流れを聞くと「なぜわざわざビジネスモデルを転換する必要があったのか」と疑問を抱いてしまいそうになりますが、Adobe Creative Suiteには2つの大きな問題点もありました。

1つ目は定期的に単価を高めることでしか、会社として成長できなかったこと。2つ目にアップデートの頻度が遅かったことです。これらの問題が燻っている状況の中で、2008年リーマンショックが発生。多くのユーザーが離反していきました。

このような背景から3400億とも言われるビジネスモデルを捨て、2012年にSaaSのビジネスモデルへとシフトしたのです。その後の成長はご承知の通り、2020年に過去最高売上を達成するまでに成長を遂げました。

2.Zoom

Zoomは仕事だけでなく、パンデミック以降「オンライン飲み会」開催ツールとしても有用なオンラインビデオ会議ツール。「Skype」と同じように、ビデオ会議を行うためのソフトウェアですが、Skypeと違って参加者全員がIDを取得する必要がないことと接続の安定さが支持されている理由。

SaaSの上場企業の成長率の中でもZoomは群を抜いており、2019年度の売上は$331M(約331億円)! 前年同期比+118%と驚異の成長率。ビジネスモデルとしては基本無料で利用することができますが、3人以上が参加するグループ会議を40分以上開催する場合は、有料プラン契約が必要。

しかし、ビジネス商談の中心はオンラインになるなど、今後もなくてはならないビジネスツールとしての地位を築いています。

3.Shopify

Shopifyは、カナダ発の世界最高峰ECクラウド型サービス。世界175か国で利用されており、アクティブユーザーも100万ユーザーを超える成長企業です。

Shipifyは、Zoom同様、無料版で良さを知ってもらい、顧客獲得につなげる「PLG」と呼ぶ手法を取っています。デザイン性が高いサイト設計、直感的な操作が可能なので、ショップ運営が簡単なのが最大の魅力。

月額料金はベーシック、スタンダード、プレミアムの3種類あり、個人経営から大企業まで対応できるようになっています。日本にも2017年に本格参入したので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

国内SaaSのビジネス成功例

ここまでは、海外企業について紹介しました。では身近な国内の成功事例を見てみましょう。

「moovy」掲載社の中で急成長中の企業、今後成長すること間違いなしの注目企業を紹介します。

1.株式会社ラクス

  • ・業種:ソフトウェアベンダー・SaaS
  • ・創業:2000年10月
  • ・社員数:1,000名〜10,000名未満


株式会社ラクスは国内SaaS企業の中でもトップクラスの規模を誇る成長企業。「楽楽精算」のCMでもお馴染みですね。

業務が「楽!」になるようなバックオフィス系クラウドサービスを複数提供しているSaaS企業です。

    この企業の おすすめの動画

  • こちらの動画は
    現在非公開となっております

サービスには「楽楽精算」の他にも「楽楽勤怠」「楽楽販売」「楽楽労務」など、バックオフィスの業務を楽にするサービスを複数提供しています。

契約社数は2021年3月の時点で74,915社に導入されており、ますますの成長が見込まれています。

2.株式会社ランチェスター

  • ・業種:ソフトウェアベンダー・SaaS
  • ・創業:2007年5月
  • ・社員数:10名〜50名未満


ランチェスターは企業のアプリ開発から運用、分析までワンストップで支援するアプリマーケティングプラットフォーム「MGRe」を提供しています。

アプリ会員証で店舗とECの顧客情報やポイントを一元管理する事が可能になることに加え、企業の公式Youtube、Instagram、ブログなど配信しているコンテンツを自動で集約し、プッシュ通知を利用してお客さまにお届けするなど、リテールに特化した機能が揃っています。

ランチェスターの歴史は意外と古く、2007年に創業。当時は主にリテール向け受託開発を行っていました。そのノウハウを元に2017年にMGReを発表。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。

3.株式会社WAKUWAKU

  • ・業種:その他、不動産
  • ・創業:2013年6月
  • ・社員数:100名〜500名未満


WAKUWAKUは住宅リノベーションのプラットフォーム「リノベ不動産」を運営している注目企業。

GMV(年間流通取引総額)470億円を超える、「中古仲介+リノベーション」のワンストップサービス市場シェアNo.1*の「リノベ不動産」の運営しIT×リアルを融合した中古住宅プラットフォーム事業を推進しています。

創業時は、「中古住宅購入+リノベーション」がメイン事業となっていましたが、現在は自社でエンジニアを中心としたIT事業開発チームを構築し、ECサイトやメディアの運営、業界特化型CRM・MAの開発等、IT企業に変化してきました。

今後も注目される「リーテック」企業の代表格として、ますますの成長が期待される企業です。

SaaS企業への転職がオススメな理由

ここまでSaaSビジネスについて解説しました。SaaSビジネスは今後ビジネスを行う上で、重要なビジネスモデル。今後ほぼ全ての業種でこのSaaS型のビジネスモデルが採用されるでしょう。

ではなぜSaaS企業への転職が今おすすめなのか?以下2点を中心にお伝えします。

1.成長市場である

成長業界なので、自分のアイデアを形にできる余白があり、様々な経験を積めること!劇的な売り上げ成長が目の前にあり、現状継続よりもスピード感が重視される職場。

そのような環境では、変化に柔軟に対応できる力が磨かれるとともに、リスクを承知で“成長の可能性にコミットする覚悟”が試されます。

また、成長のチャンスも多く、どんどんチャレンジできる環境があるため、自身の成長にもつながります。

2.顧客との長期的な関係性構築のスキルが学べる

SaaS業界での営業職募集が増えていますが、SaaSのサービスは継続利用が前提。営業は、押し売り営業や「売ったらおしまい」ではなく、長期的視点での顧客との関係作りが求められます。

継続的に機能がアップデートできるサービスを提供するにあたり、顧客のニーズを吸い上げ、それをサービスに反映させ、顧客満足度を上げること。これをスピーディーに回していく自発力が鍛えられたら、他のどのような業界でも重宝されるスキルとなります。

終身雇用制崩壊と言われる昨今で、個人のスキルを磨くことは、転職を繰り返してキャリアアップしていく前提において、長期的なキャリア形成の武器となります。

SaaS企業をリサーチしたい方へ

SaaS型のビジネスモデルは比較的新しいビジネスモデルです。そのため若くして活躍している人が多いのも特徴です。そのため、キャリアプランを描きにくかったり、自身のキャリアプランにおけるモデルが見つかりにくかったりという問題もあります。

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今林 智宏

この記事を書いた人

今林 智宏
国立大学を卒業後、大手サービス企業に入社し、店長を歴任。チームマネジメントやマーケティング業務を経験。在籍中は、現場社員として数多くの学生・転職者の面接官も行う。退職後、スタートアップ企業にて、フロントエンドのシステム開発に加え、カスタマーサクセスやマーケティングを担当し、企業の採用や広告支援に関わる。

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会社名 株式会社moovy
代表 三嶋 弘哉
設立 2020年4月13日
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