デジタルマーケティングの転職で失敗しないポイントとは?
# 転職 # 職種の選び方
近年、企業のDX機運の高まりにより、デジタルマーケティングに興味がある方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に転職するとなるとわからない点が多く、失敗のリスクを考えてしまいますよね。
そこで当記事では、「デジタルマーケティングの転職で失敗しないポイント」について解説します。
デジタルマーケティングへの転職に関して、役立つ情報を紹介するので、ぜひ最後までチェックして下さい。
デジタルマーケティングとは?
まずは、デジタルマーケティングについて解説します。デジタルマーケティングとは、「あらゆるデジタルテクノロジーを駆使して行うマーケティング」です。
具体的には、
- ・Webサイトの最適化や検索エンジンによるサイト集客
- ・MAを使った見込み顧客の育成やマネジメント
- ・メールやSNSを利用した顧客とのオンラインコミュニケーション
- ・リアル店舗とオンラインのユーザー行動を組み合わせた分析
- などなど
簡単に言うと、オンライン上で行われるマーケティング活動全般のことです。
この項では、以下の観点からデジタルマーケティングを見ていきます。
- 1.デジタルマーケティングの歴史
- 2.デジタルマーケティングの業務内容
- 3.デジタルマーケターの気になる年収
それでは、それぞれについて詳しく解説します。
1.デジタルマーケティングの歴史
デジタルマーケティングが大きく成長したのは、2000年代頃からです。
2000年代にはブログが急速に発達し、その後、FacebookやTwitter、Instagram、LINEなど現在も圧倒的な利用者数を誇るSNSが誕生しています。
それにより企業と消費者の双方向のコミュニケーションが容易になりました。
またインターネットの利用者が爆発的に増加したことで、ECサイトでのネットショッピングや、購入前に製品情報をインターネットで調べるといった行動が消費者に浸透しました。
これにより口コミや検索エンジンの最適化が求められるようになりました。
2010年代にはスマートフォンが多くの人に広がり、消費者にとってインターネットはより身近になりました。
そのため、デジタルマーケティングも多様なデバイスを意識した販促やプロモーションが必要となっていきました。
このようにデジタルマーケティングはITの進化により、日夜新しい手法が生まれています。
それまでは「Webマーケティング」と呼ばれていましたが、このようにデジタル技術の発展や新しいサービスの登場により、Webだけでなく、様々な媒体が生まれたことからデジタルマーケティングと呼ばれるようになりました。
時代に合わせて新しい手法を取り入れながら、最適な情報を消費者に届けていくことがデジタルマーケティングのミッションです。
2.デジタルマーケティングの業務内容
デジタルマーケティングの業務内容は、業態によって大きく異なります。
転職にあたってはどの業種を選択するかによって業務内容や得られるスキルも異なります。
ここでは代表的な3つの業態を例として挙げます。自分のキャリアイメージに合った業態を選びましょう。
・事業会社
事業会社では自社が持っている事業やサービスの売上拡大・認知度向上のために、デジタルマーケティングを活用します。
自社の事業やサービスを売り込むため、やりがいを感じやすい一方で、社内外を巻き込んだ調整能力が必要になってきます。
事業会社におけるデジタルマーケティング求人は、人気があるため求人倍率も高くなり、未経験から応募できる求人は少ないのが実態です。
社内の営業や企画から異動するケースか、デジタルマーケティング経験者を中途採用するケースがほとんどです。
・インターネットメディア運営会社
インターネット広告を出稿したい企業(広告主)に、自社のメディアを使用した広告を企画・立案し、広告枠を販売していきます。
広告を出稿したい企業が直接販売するケースは多くなく、ほとんどが広告枠の代理販売やクリエイティブディレクションを行う広告代理店が間に入ります。
また、各媒体の広告枠をまとめて仕入れ、広告主に複数の媒体から最適な媒体を提案するメディアレップといった業態もあります。
いわゆるマーケターのイメージはこちらの方が多いのではないでしょうか。
・コンサルティング会社
自社の事業やサービスを持たず、ノウハウや知識を提供するコンサルティング会社。
その業務は専門性が高く、スペシャリストとしての知識とスキルを求められます。
検索エンジンの最適化やコンテンツマーケティングのコンサルティングによってサイト流入を増やすSEOコンサルティング。
出稿媒体の設定や分析、広告運用までを行う、WEBコンサルティング。
ソーシャルメディアなどを活用したコミュニケーション戦略を提案するWebPRエージェンシー。
デジタルマーケティング全体の戦略立案の上流から関わるDXコンサルティング。
などなど、高額なコンサルフィーの代わりに結果が求められるため、プレッシャーが大きい仕事になります。
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・業種:インターネットメディア・ネイティブアプリ・ECサイト
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3.デジタルマーケターの年収
出典:求人ボックス
次に、デジタルマーケティング職の平均年収についてです。求人ボックス2021年9月
のデータによると、平均年収は約599万円となっています。日本の平均年収と比較すると高い傾向にあります。
しかし、全体の給与レンジは、385〜1,075万円と広いため、勤務先や経験・求められるスキルによっても大きな差があると見受けられます。
新型コロナの流れも追い風となり、ECやSaaSなどのインターネットサービスの需要増加はもちろん、対面でのコミュニケーションが難しくなった今、デジタルマーケティングは需要が高まっています。
特に、経験者においては引く手あまたのため、年収は上昇傾向にあります。また、デジタルマーケターとして実績を積んでいくことができれば、より年収の高い戦略コンサルタントというキャリアパスも考えることができるでしょう。
デジタルマーケティングの転職市場環境
つづいて、デジタルマーケティングの転職市場環境について解説します。
まず、doda転職求人倍率レポートによると、2021年5月~7月におけるマーケティング・広報部門の求人数は、2021年2月~2021年4月対比で121%の増加となっております。
これは2020年10月に新型コロナの影響で大きく求人が落ち込んで以降、毎月上昇し、特にこの3ヶ月の上昇幅は大きいです。
出典:doda転職求人倍率レポート
他の業種だと、新型コロナの影響もあり、多くの企業が求人数を減らし、「ポテンシャル採用」から「即戦力採用」の流れになっています。
しかし、デジタルマーケティング職の経験者はまだ少ない一方、急速に「デジタル化」の需要が高まっているため、
インターネット広告代理店やインターネットメディアでの実務経験などがあれば
ポテンシャル採用として評価される傾向にあります。
また、デジタルマーケティング職はリモートワークをしやすい職種であり、求職者側からの人気も高まっています。
1.完全な売り手市場だが…
需要が高まるなか経験者が少ないため、デジタルマーケティングは完全な売り手市場となっています。
好条件なオファーが多いものの、入社後のミスマッチが起きてしまうことがあります。
そこには売り手市場であるがゆえの落とし穴があるのです。
例えば、以下のようなミスマッチがあります。
・幹部候補と言われ転職したものの、経営者や企業文化に馴染めない
・収入の高さに惹かれ転職を決めたが、DXへ過度な期待があり、社内評価されにくい
・ステークホルダーが多いにも関わらず、戦略・目的が不明瞭で思ったような成果が上がらない
このような転職ミスマッチを起こさないためには、安易な転職活動をせずにきちんとした下調べはもちろん、自身のキャリアについても深く考える必要があるでしょう。
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・業種:インターネットメディア・ネイティブアプリ・ECサイト
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デジタルマーケティングは安易に転職すると失敗しやすい
「デジタルマーケティングは安易に転職すると失敗しやすい」と言われています。
その理由は、以下の3つです。
- 1.予算が大きいぶんプレッシャーがかかる
- 2.専門性と難易度が高い
- 3.常に最新情報を追っていくことが求められる
1.予算が大きいぶんプレッシャーがかかる
デジタルマーケティング職には、自社や広告主の大きな予算をあずかるプレッシャーがあります。
担当として、一つのブランドやプロダクトを背負いながら、きちんとした売上につなげていかないといけません。
施策に対する効果を数字で明確に把握できるので、成果が出ればやりがいに繋がる一方で、
施策で失敗した場合は、会社の利益から広告宣伝費として予算を使っているため、簡単にはその損失を取り戻すことができません。
インターネット広告出稿やマーケティング施策で1,000万円を使うなんてざらにあります。社内からもプレッシャーがかかる部署と言えるでしょう。
そのため、上記のようなプレッシャーを想像できず入社後に「イメージと違った」となってしまいます。
2.専門性と難易度が高い
デジタルマーケティングでは、活用するデータの種類やチャネルが多岐にわたり、複合的な手法を組み合わせていくため業務遂行の難易度が高くなります。
特に、BtoB商材のデジタルマーケティングは、クライアントが購買に至るまでの意思決定プロセスは長く、衝動買いが発生しません。
獲得したリードをWEBセミナーや様々なコンテンツを顧客の検討段階に合わせて提供していき、デジタルコミュニケーションを通して育成していく必要があります。
中長期的に顧客がどんな行動をとったかアクセス履歴、閲覧チャネル、など横断的なデータを分析をしながら、認知から購入に至るまで最適なタイミングで情報を届けていく難しさがあります。
一方で、BtoC商材にも難しさがあります。BtoCは購買には個人の感情や流行に左右され、ブランドイメージやデザインなど心理的側面を多く含みます。
趣向の多様化もあり消費者を年齢や性別などの大きな枠でとらえるのではなく、一人ひとりに適したアプローチを行い、顧客心理に寄り添った施策を行う必要があります。
上記のように、デジタルマーケティングと言っても難易度は様々で、結果を出すプロセスが難しい業種です。そのため、安易な気持ちで転職すると失敗に繋がってしまいます。
3.常に最新情報を追っていくことが求められる
上記に述べたように、デジタルマーケティング自体 専門性が高く、高度なスキルが必要ですが、
進化が激しい分野であるため、担当者は最新情報を追っていくことが求められます。
デジタルマーケティングに関連したテクノロジーやプラットフォームは無数にあり、それぞれが異なった特徴を持っているため、
常に知識のアップデートやスキルの向上が求められています。
変化の最前線で仕事ができるのは、やりがいでもある反面、学び続けるモチベーションを維持するのが大変だと感じる方もいます。
デジタルマーケティングの世界では、一概に過去の成果だけで判断することができないことがあります。
結果を出した人=スキルが高い人と見られてもいいのですが、それを次もその次も同様の結果を出す事ができるかがポイントです。
デジタルマーケティング担当として、その場、その状況、その環境によって、打つべき手法も違えば、打つべき内容も変わってきます。
最新情報を武器に、社内の状況を見極め、外部のパートナー企業が持つソリューションをうまく組み合わせながら、適切な手を打てる人が本当にスキルのある人なのです。
成果を出すために
本当に必要なスキルがどれくらいなのか、企業側も求職者側も適切に把握できず採用に至り、失敗してしまうことがあるのです。
デジタルマーケティング職への転職で成功する為の3つのポイント
つづいて、デジタルマーケティング職への転職で成功する為のポイントについて解説します。
成功する為のポイントは、以下の3つです。
- 成果の棚卸しをして汎用性とカルチャーフィットを考える
- イメージだけで安易に転職先を決めない
- 将来のキャリアビジョンを持つ
1.成果の棚卸しをして再現性とカルチャーフィットを考える
デジタルマーケティング職への転職で成功する為には、成果の棚卸しをして、再現性とカルチャーフィットを考えましょう。
成果の棚卸しとは、過去「なぜ自分はその成果を出せたのか」を掘り下げることです。
そして、「言語化」できるかを考えてみましょう。
成果が出た理由を言語化する事ができれば、再現性がグッと高まります。
特定の会社や部署内で発揮された「看板」ありきの成果ではなく、今いる会社や環境から出ても発揮できる「個人」ありきの成果なのか。
納得感のある説明ができれば、それが「市場価値」につながっていきます。
さらにその時の環境や、自分自身の状況を振り返って掘り下げることで、以下のようなことがわかります。
- ・自分はどのような環境なら活躍できるのか
- ・そのスキルは汎用性があるのか
- ・どんな状態に喜びを感じるのか
上記のことを知ることができれば、どんな企業文化・チーム・役割が向いているのかを判断する基準になります。
また、必要以上に高いスキルを求められる企業に行って失敗するということもなくなります。
以上の点から、デジタルマーケティング職への転職で成功する為には、成果の棚卸しをして、再現性とカルチャーフィットを考えることから始めましょう。
2.イメージだけで安易に転職先を決めない
デジタルマーケティング職への転職で成功する為には、イメージだけで安易に転職先を決めないことが重要です。
なんとなく、マーケティング職は「かっこいい」、「花形の仕事」というようなイメージがある人もいるかもしれません。
しかし実際には、地道な数値分析や、顧客の声を聞く為にアンケートを作ったりと、泥臭くやる仕事もたくさんあるのです。
また、求職者から人気のある企業でも、社員のエンゲージメントスコアが低い会社、つまり人気はあっても働きがいのない会社が多く存在しています。
転職先で後悔しない為にも、その企業でマーケティング職に就く場合、業務内容や、配属先のチーム構成など、適切に調べるようにしましょう。
3.将来のキャリアビジョンを持つ
転職を成功させる為には、将来のキャリアビジョンを持つことが重要です。
仕事を通して
「やりたいこと(WILL)」「できること(CAN)」「すべきこと(MUST)」の3つの輪が
重なる部分こそ、その人材にとって最も満足度の高い領域だと言われています。
先が読めない不確実な時代なので、理想通りにならないキャリアビジョンもたくさん出てくるでしょう。
しかし、自分に対して「キャリアビジョン」や自分なりの「幸せの定義」を問いかけ続けることで、
それらがブラッシュアップされ、自分自身のキャリア形成につながっていきます。
例えば、将来的には戦略コンサルタントになりたいと考えていて、それを何歳までに達成したいという目標があるとします。
その場合は、その目標から見て、どういう環境で何を身につけなければいけないか、が明確になるでしょう。
以上のことから、転職を成功させる為には、将来のキャリアビジョンを持つことが重要だと言えます。
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株式会社ワンスター
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- 三嶋 弘哉
- 2007年に総合人材サービス会社に入社。転職エージェントとして、大小300社の中途採用支援と8,000名のキャリアカウンセリングを経験。2年連続、年間最優秀賞を受賞し、26歳で最年少マネージャーへ。その後、経営企画マネージャー、法人営業統括部長、新規事業責任者を歴任。2020年4月に株式会社moovyを創業し、採用動画プラットフォーム「moovy」を運営及び採用コンサルティングに従事。
この記事を書いた人
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会社名 | 株式会社moovy |
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代表 | 三嶋 弘哉 |
設立 | 2020年4月13日 |
住所 | 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目18−3 プレミア道玄坂ビル8階 |
メールアドレス | moovy_support@moovy.co.jp |
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