ChatGPTで企業分析はできる?使用例や便利なツールを紹介
# 企業の選び方
- 「ChatGPTを活用して企業分析ができると聞いたが、本当だろうか?」
- 「機械的な視点も参考に、効率よく企業分析をおこなう方法を知りたい」
企業分析を十分にやろうとすると、どうしても莫大な時間がかかってしまいます。なるべく効率的にやりたいなという気持ちはすごくわかります。
そこで本記事では、企業分析をおこなう重要性や、実際にChatGPTを用いた企業分析のやり方を紹介しています。
また、ChatGPT以外の企業分析に役立つツールについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
- 企業分析をおこなう必要性がわかる
- ChatGPTを用いた企業分析のやり方がわかる
- ChatGPT以外の企業分析に役立つツールを知ることができる
この記事を読んで分かること
そもそも何のために企業分析をするのか?
企業分析は、企業の業務内容や特徴、社風を把握し、自分の志向やスキルに合った企業を見つけるためにおこないます。
企業分析をおこなう1番の目的は、入社後のミスマッチを減らすことです。
企業について理解が浅いまま入社してしまう人も多く、「思っていたのと違った」という状況に陥ることが多々あります。
このようなミスマッチを未然に防ぐのが、企業分析の役割だと言えます。
企業研究ではその企業について調べるのはもちろんですが、競合他社についても調べることで、その企業の特徴や強みが見えてきます。
企業研究の方法について詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
合わせて読みたい:企業研究のやり方とポイントを解説|おすすめツール6選も紹介
ChatGPTが企業分析にどう使えるのか
有価証券報告書は企業分析において重要な情報源の1つです。
有価証券報告書の中には、企業の財務状態、ビジネス戦略、リスク要因など、企業を理解する上で重要な情報が含まれているからです。
しかし、転職活動中の方にとっては情報量が多すぎて、すべてを読める時間が取れるとは限りません。
そこで、ChatGPTを活用すれば、時間を大幅に短縮し、効率的な企業分析の実施が可能です。
例えば、ある企業の成長戦略やリスク要因を知りたい場合、ChatGPTにその企業の有価証券報告書を与え、分析を依頼します。
ChatGPTは報告書の内容から、関連するセクションやキーワードを抽出し、その内容を要約形式で提供してくれます。これにより、多くの時間をかけずに企業の重要な側面の理解が可能です。
有価証券報告書は企業分析において非常に重要ですが、転職活動中の方にとって、ボリュームと複雑性が課題だと言えるでしょう。
ChatGPTを活用すれば、これらの課題を克服でき、効率的な企業分析の実現が可能です。
他にも、企業研究においてChatGPTを活用して出来ることはたくさんありますが、今回はこちらの3つをご紹介します。
- 1. 企業の強み・弱みの分析
- 2. 競合企業との比較
- 3. SWOT分析を用いた企業の評価
企業分析のほかにも、ChatGPTは自己分析や職務経歴書の作成など、様々な場面で活用できます。ChatGPTを上手く活用することで、転職活動を効率よく進められるでしょう。
こちらの記事では、転職活動におけるChatGPTの活用法を7つ紹介していますので、ぜひ参考にして転職活動を効率的に進めましょう。
合わせて読みたい:ChatGPTは転職活動に使える?具体的なプロンプト例文を紹介
1.企業の強み・弱みの分析
企業の強みや弱みを理解するためには、さまざまな情報を集め、分析する必要があります。
しかし、この作業は非常に時間がかかり、特に複雑な財務データや戦略文書を解析する際には専門的な知識も必要です。
ChatGPTを用いれば、そのような大量の情報から重要な要素を効率よく抽出し、分析できます。
例えば、ある企業の財務健全性を調べる場合、ChatGPTにその企業の有価証券報告書や財務諸表のデータを与えれば、必要なデータやキーポイントをすぐに提供してくれます。
また、その企業の今後の成長性や戦略的方向性に関する企業の発表やインタビューをChatGPTに読ませれば、その内容から企業の強みや将来性についての評価も得られるでしょう。
このように、ChatGPTの活用により企業分析で重要となる企業の強み・弱みの効率的な把握が可能です。
2.競合企業との比較
ChatGPTの活用により、競合企業との比較も可能です。
まず、対象となる各企業の有価証券報告書をChatGPTに読み込ませます。
指示を明確にするために、特に確認したい指標や項目(例:売上成長率、利益率、経営戦略など)を事前に指定しておきましょう。
ChatGPTによって、報告書から主要な財務指標や経営戦略の要点が抽出されます。
こうした情報は、「経営の状況及び成績に関する事項」や「財務諸表」などのセクションに掲載されていることが多い傾向です。
抽出したデータを元に、Excelやスプレッドシートなどを使用し、比較用のフレームワークを作成します。
この際、SWOT分析(Strengths、Weaknesses、Opportunities、Threats)を用いて、各企業の強み、弱み、機会、脅威を網羅的かつ体系的に評価するのがおすすめです。
これにより、各企業の相対的なポジショニングを可視化できます。
3.SWOT分析を用いた企業の評価
通常、SWOT分析は時間がかかる作業です。しかしChatGPTを使うことで、大幅な時間短縮が可能です。
具体的な手順を紹介します。
①希望する企業に関する情報、例えば有価証券報告書、プレスリリース、ニュース記事、業界レポートなどをChatGPTに読み込ませる
②ChatGPTに指示を出し、企業の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)における主なポイントを抽出させる
③得られた情報を基に具体的な質問を投げかける。例えば、「この企業の最大の強みは何か?」、「業界内での競争状況はどうか?」など
このステップを実施することで、転職先としてその企業が自分に合っているか、どのポジションなら自分のスキルを最大限に活かせるか、などを判断しやすくなります。
実際にChatGPTを用いた企業分析をおこなってみた
実際に2023年3月期のJR東日本の有価証券報告書を使用し、ChatGPTで企業分析をおこなってみました。
今後ChatGPTを活用し企業分析をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
引用:東日本旅客鉄道株式会社 2023年3月期 有価証券報告書
- 1. 有価証券報告書の要約で企業の経営状況を探る
- 2. 企業の特徴、価値観を知る
- 3. 企業がおこなっている事業の強み・弱みを把握する
- ※ ChatGPTに一度に入力できるのは最大3,000文字までなので注意が必要
1.有価証券報告書の要約で企業の経営状況を探る
企業の経営状況を調べたい場合、「事業の概要」や「リスク要因」、「財務諸表」などの情報をChatGPTで要約するのがおすすめです。
今回の場合、下記文章と共に「第2【事業の状況】」の一部分をChatGPTに読み込ませました。
入力した文章:
下記は、ある企業の有価証券報告書の一部分です。この企業の経営状況を教えてください。
【事業の状況】
(1)経営の基本方針(グループ理念)
私たちは「究極の安全」を第一に行動し、グループ一体でお客さまの信頼に応えます。......
(2)今後の経営環境の変化
新型コロナウイルス感染症には一定の終息が見られ、国内外の人々の動きは活発になり、今後、......
(3)中期的な会社の経営戦略
グループ経営ビジョン「変革2027」において、将来の環境変化を先取りした経営を進めてきましたが、......
以下略
出力内容:
2.企業の特徴、価値観を知る
企業の特徴や価値観を有価証券報告書から探りたい場合、その企業の「沿革」や「組織構造と役員」などの情報を与えるのがおすすめです。
また、有価証券報告書は主に財務や業績に重きを置いたものであるため、企業文化や社風については企業のホームページや社員インタビューを参考にするのも良いでしょう。
今回は、下記文章と共に「2【沿革】」の一部分をChatGPTに読み込ませました。
入力した文章:
下記は、ある企業の有価証券報告書の一部分です。この企業の特徴・価値観・社風を教えてください。
【沿革】
1987年4月 東日本旅客鉄道株式会社を設立、日本国有鉄道(以下「国鉄」という)の事業を引き継ぎ、旅客鉄道事業、旅客自動車運送事業等を開始
7月 東日本キヨスク株式会社(限株式会社JR東日本クロスステーション)の株式取得、子会社化(現連結子会社)
1988年4月 関連事業の推進体制の強化等を目的に、開発事業本部を設置
バス事業部門を分離するため、ジェイアールバス東北株式会社およびジェイアールバス関東株式会社を設立し、営業譲渡(現連結子会社)
以下略
出力内容:
3.企業がおこなっている事業の強み・弱みを把握する
企業がおこなっている事業の強みや弱みを知るには、「事業の概要」や「財務諸表とその注釈」、「事業別の成績」などの情報を読み込ませるのが有効です。
今回は、下記文章と共に「3【事業等のリスク】」の一部分をChatGPTに読み込ませました。
入力した文章:
下記は、ある企業の有価証券報告書の一部分です。この企業がおこなっている事業の強み・弱みを教えてください。
【事業等のリスク】
当グループでは、各事業に共通・特有のリスクの回避・低減に取り組んでおります。具体的には、......
(1)鉄道事業における事故等の発生
鉄道事業において事故が発生した場合、当社グループに対するお客さまの信頼や社会的評価が失墜するだけでなく、......
(2)気候変動及び自然災害等
近年、手中豪雨や大型化した台風などの異常気象リスクが高まっております。......
(3)感染症の発生等
重大な感染症が国内外において流行した場合、経済活動の制限やお客さまの外出自粛、社員の罹患により、......
以下略
出力内容:
ChatGPTに一度に入力できるのは最大3,000文字までなので注意が必要
ChatGPTの使用にあたって、1度に入力できる文字数は最大3,000文字です。
そのため、有価証券報告書すべてを一気に入力することは不可能です。
いくつかのセクションにわけるか、事前に情報を精査し重要なポイントのみに絞った状態で質問するようにしましょう。
ChatGPT以外に企業分析に役立つツール
ここでは、ChatGPT以外の企業分析に役立つツールを紹介します。
ChatGPTでは大量の文章を要約し、ポイントを絞って情報を精査できますが、ツールを使用すれば実際に企業で働いている人の意見を知ることができます。
生の声を知ることで、企業ホームページや企業が出している情報からは得られないリアルな実情の把握もできるため、より自分に合っているかの判断がしやすくなるでしょう。
- OpenWork(オープンワーク)
- 転職会議
- ライトハウス
- しょくばらぼ
- moovy
OpenWork(オープンワーク)
OpenWorkは、さまざまな企業における社員の口コミや年収が書かれた、転職・就職のための情報プラットフォームです。
国内最大級の口コミ数を有し、大企業から中小企業、ベンチャー企業まで幅広く掲載されています。
トップページには、「待遇面の満足度」や「風通しの良さ」、「人材の長期育成」など、合計8つの観点で作られたスコア表が掲載されています。
また、口コミもカテゴリ別に分類されているため、転職時に特に気になる部分の口コミを重点的に確認することも可能です。
また、履歴書を登録すれば企業からのスカウトを受けることもできるため、興味がある場合は登録してみるのも良いでしょう。
転職会議
転職会議とは、約375万件以上の転職における口コミ情報が掲載された転職総合サイトです。現社員や元社員からの評判や年収、やりがいなどの口コミ情報が網羅的に記載されています。
また、「面接・選考」の項目では、実際の面接でどのようなことが聞かれたかや、面接の概要が記載されているため、企業研究だけでなく面接対策にも役立ちます。
さらに、大手転職サイトとの連携もおこなっており、32万件以上の求人情報も掲載されているため、求人の検索も可能です。
ライトハウス
ライトハウスとは、転職者向けに各企業の口コミが掲載されている口コミ・評判プラットフォームです。
ライトハウスは、複数の転職支援サイトを運営しているエン・ジャパン株式会社が運営しています。
独自調査を元にした企業データの比較や、企業評価を視覚的に表示するなど、口コミを基に企業についてのさまざまな情報が集約されています。
また、気になる会社をフォローできる機能もあり、フォローすると企業に寄せられた新たな口コミなどの新着情報をリアルタイムで知ることが可能です。
しょくばらぼ
しょくばらぼは、厚生労働省が運営しており、若者・女性・高齢者・障害者などさまざまなニーズを有する働き手が、多様な観点から企業情報を横断的に検索・比較できるWebサイトです。
また、「しょくばらぼ」はハローワークのインターネットサービスと連携しているため、幅広い求人へアクセスできます。
各企業が女性の活躍推進や、育児と仕事の両立支援に取り組んでいるかを確認でき、入社後の働き方をリアルに想像できるでしょう。
ライフスタイルや希望条件に合う企業を選べるため、入社後のミスマッチを防止できます。
moovy
moovyは、厳選された成長企業やスタートアップ企業の採用動画を多数掲載している、30秒の採用動画プラットフォームです。
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X Mileが目指す姿|日本経済の活力を取り戻すために、新産業を創出する!
X Mile株式会社
・業種:ソフトウェアベンダー・SaaS
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Gaudiyのオフィスツアー 〜共創をテーマにしたコラボレーションスペース〜
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ChatGPTを活用し効率的な企業分析の実現を
本記事では、ChatGPTを活用し企業分析をおこなう具体的な方法について紹介しました。
有価証券報告書は、企業を知るうえで重要な情報の1つです。ChatGPTの機能を活用し、企業情報を効率よく把握し、転職活動につなげましょう。
また、企業分析において、さまざまな企業の口コミや情報が掲載されているサイトを参考にするのも有効です。
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- 今林 智宏
- 国立大学を卒業後、大手サービス企業に入社し、店長を歴任。チームマネジメントやマーケティング業務を経験。在籍中は、現場社員として数多くの学生・転職者の面接官も行う。退職後、スタートアップ企業にて、フロントエンドのシステム開発に加え、カスタマーサクセスやマーケティングを担当し、企業の採用や広告支援に関わる。
この記事を書いた人
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会社名 | 株式会社moovy |
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代表 | 三嶋 弘哉 |
設立 | 2020年4月13日 |
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メールアドレス | moovy_support@moovy.co.jp |
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