しつこい退職の引き止めに対処するには?理由や具体的な方法を解説
# 内定をもらったら
また、場合によっては強引すぎる引き止めで今後のスケジュールに影響してしまうことを懸念している方もいるでしょう。
本記事では、引き止めにあった際の対処法や、スムーズな退職を実現する具体的な方法を紹介しています。
退職は人生における大きな決断です。
新たなキャリアへの一歩を踏み出すために、上司の引き止めに悩まされることなく、前向きに準備を進めていきましょう。
- 会社側が従業員を引き止める理由が分かる
- 退職を引き止められた際の対処法が分かる
- スムーズに退職するための具体的な方法が分かる
この記事を読んで分かること
会社が従業員の退職を引き止める理由
従業員から退職の申し出があった際、会社側がその従業員を引き止めようとするケースがあります。
引き止めの理由は様々ですが、その背景を理解しておくことで、自分が引き止めに合っている理由も明確になり、スムーズな退職に向けた対策を立てやすくなります。
理由を理解した上で、上司や人事部門との対話を重ね、円満退職の実現を目指しましょう。
- ・優秀な人材が辞めると業績に影響が出るため
- ・人手不足になり新たに人を雇う必要があるため
- ・上司が責任を問われるため
また、これから転職活動を始めるという方や転職活動中という方は、こちらの記事で転職準備の流れも合わせてご確認ください。
転職に失敗しないためにやるべきことをチェックリスト形式でまとめており、各項目で元転職エージェントからのアドバイスがあります。
合わせて読みたい:【転職ノウハウ】転職に失敗しない為の10のチェックリスト!
優秀な人材が辞めると業績に影響が出るため
会社にとって、優秀な人材は貴重な存在です。
特に、専門性やスキルが高く、業務に精通している従業員の退職は、会社の生産性や競争力に大きな影響を与えかねません。
また、優秀な従業員が辞めてしまうと、その人が担当していた業務を引き継ぐ人の負担が増え、チーム全体の業務が滞るケースもあります。
さらに、重要なメンバーの退職は、残ったチームメンバーの士気に影響を与え、生産性の低下を招く可能性もあります。
会社側としては、優秀な人材の退職によって生じるこれらのリスクを最小限に抑えるために、引き止めに尽力するのです。
人手不足になり新たに人を雇う必要があるため
新しい従業員を見つけ採用するには、広告費や人事部門の労力、面接の実施など、多額のコストがかかります。
無事に採用できたとしても、新しい従業員が業務を習得しチームに溶け込むまでには一定の時間がかかります。
また、新しい従業員が仕事に慣れるまでの間、業務の質や効率が一時的に低下するリスクもあるでしょう。
こうした新たな人材の採用とトレーニングにかかるコストや時間を考えると、会社側としては既存の人材を引き止めることで、これらのコストを抑えたいと考えるのです。
上司が責任を問われるため
上司にとって、部下の退職は自身の管理能力や評価に直結する重要な問題です。
特定の部署やチームにおける退職者数が多い場合、上司が部下を適切に管理できていないと見なされる場合があります。
その結果、上司自身の評価に悪影響を与える可能性があります。
また、退職理由が職場環境や上司との関係に関連している場合、上司のリーダーシップ能力や対人スキルに疑問が持たれることもあるでしょう。
さらに、優秀な従業員の退職が続くと、組織全体の成長や競争力に悪影響を及ぼすことが懸念され、上司がその責任を問われるケースもあります。
こうした状況を避けるために、上司は部下の退職を引き止めようと尽力している場合があります。
退職を引き止められた際の対処法
ここまでで、「会社が従業員の退職を引き止める理由」について詳しく説明しました。
会社側の事情を理解することで、自分が引き止められている理由も明確になったのではないでしょうか。
ここからは、「退職を引き止められた際の対処法」について、以下の5つのケースにおける具体的な方法を紹介します。
これらの対処法を身に着けることで、スムーズな退職へと進められるでしょう。
- ケース1:給与や待遇の改善、役職の昇格を提案された
- ケース2:仕事の負担を軽減すると提案された
- ケース3:感情に訴えかける言葉をかけられた
- ケース4:脅された・無視された
円満に退職するための退職までのステップはこちらの記事をご覧ください。円満に退社するための退職理由の伝え方も紹介しています。
合わせて読みたい:円満退職のコツとは?辞めるまでのステップや退職理由例文を紹介
ケース1給与や待遇の改善、役職の昇格を提案された
退職の意思を伝えた際に、会社側から給与や待遇の改善、役職の昇格を提案されるケースは珍しくありません。
もし提案された内容が納得できるものでない場合は、そのまま退職の意向を伝え続けましょう。
一方、提案内容を検討したいと考える場合、給与の増加額や役職昇格の提案が具体的であるか、文書での確約が得られるかどうかの確認が重要です。
このような場での提案は口約束だけで後々うやむやにされてしまう可能性もあるため、書面での合意を求めるようにしましょう。
また、提案された内容が自分の長期的なキャリア目標に合致するかどうかを慎重に見極める必要があります。
給与や待遇の改善、役職の昇格の提案は魅力的に感じるかもしれませんが、冷静に判断し、自分の将来を見据えた決断が大切です。
ケース2仕事の負担を軽減すると提案された
退職の意思を伝えたところ、会社側から仕事の負担を軽減すると提案されることもあります。
提案内容を検討する際は、業務量の調整やサポート体制の強化など、具体的な計画があるかどうかを確認しましょう。
また、提案された負担軽減策が一時的なものではなく、長期的な改善に繋がるかどうかも確認しましょう。
一時的な対応では、根本的な問題解決には繋がらない可能性があります。
特に、これまでの業務負荷が自身の健康やライフスタイルに悪影響を与えていた場合、提案内容がライフバランスや健康状態の改善に繋がるかを優先的に考える必要があります。
また、業務内容によっては新しいスキルを習得したり、新しい方法で問題を解決したりする柔軟性も必要になります。
業務負担の軽減は魅力的に思えるかもしれませんが、長期的な視点で自身のキャリアやライフスタイルにおいてプラスになるかどうかを見極めることが大切です。
会社側の提案を真摯に受け止めつつ、自分の将来を見据えた判断を心がけましょう。
ケース3感情に訴えかける言葉をかけられた
退職したいと伝えた際に、下記のような感情に訴えかけるような言葉をかけられてしまい困っている方もいるでしょう。
- 「あなたのような人材は簡単には見つからないから退職は考え直してほしい」
- 「これから先も一緒に仕事をしていけると楽しみにしていたのに、辞められたら寂しい」
- 「責任を簡単に放棄するようなことをして、社会人として恥ずかしくないの?」
これらのような感情的な言葉をかけられた場合、その気持ちに応えつつも、退職するという決断は揺るがないことを毅然とした態度で伝えましょう。
退職の意向を伝える際は、今後も良好な関係を保てるよう、尊敬と感謝の気持ちを持って丁寧に対応することが重要です。
ケース4脅された・無視された
退職の意思を伝えた際に、脅されたり無視されたりする場合があります。
このような状況に直面した場合、感情的にならず、冷静な態度を保ちながら、退職の意思を伝え続けることが大切です。
もし脅迫的な態度や無視が続くようであれば、人事部門などの第三者に相談しましょう。
状況によっては、法的なアドバイスを求めることも1つの選択肢です。
不当な扱いや会話の内容は、後々のトラブルを避けるためにも、詳細に記録しておくことが重要です。
日時や場所、関係者など具体的な言動を書き留めておいたり、録音しておいたりしたデータは、後々人事部門や法的機関に相談する際の重要な証拠となります。
脅しや無視などの行動を取られたとしても、毅然とした態度で臨むことが大切です。
スムーズに退職するための具体的な方法
前項では、「退職を引き止められた際の対処法」について詳しく説明しました。
上司や会社からの引き止めに適切に対応することで、円滑な退職プロセスを進められます。
本章では、「スムーズに退職するための具体的な方法」を紹介します。
これらの方法を実践することで、スムーズな退職を実現でき、新たなキャリアへの一歩を踏み出せるはずです。
- 1. 退職したい日の1~3か月前に伝える
- 2. 退職のタイミングと繁忙期をずらす
- 3. 交渉可能な転職理由を避ける
- 4. 退職届などの書面を用意する
- 5. 違法な引き止の場合は労働基準監督署や弁護士に相談する
1.退職したい日の1~3か月前に伝える
スムーズな退職を実現するには、退職したい日の1~3か月前に上司や人事部門に退職の意向を伝えることが重要です。
早めに退職の意思を伝えることで、会社側は後任者の選定や採用プロセスを円滑に進められます。
退職予定日を早めに告げることで、会社側は新しい人材を見つけ、業務に慣れてもらうまでの準備期間を十分に確保できるでしょう。
また、現在の業務を後任者に引き継ぐ際にも、時間的な余裕が生まれます。
引き継ぎ資料の作成や、細かな業務の説明を行うことで、スムーズに業務を移行できます。
このように、退職の意思を早めに伝えることは、会社への配慮であり、円満退職への第一歩です。
上司や人事部門とのコミュニケーションを大切にし、後任者の選定や引き継ぎがスムーズに進むよう協力しましょう。
2.退職のタイミングと繁忙期をずらす
退職のタイミングを会社の繁忙期とずらすことも、スムーズな退職を実現するための重要なポイントです。
繁忙期は業務量が増え、社員の作業負荷も高まる時期です。
この時期に退職すると、残された社員の負担がさらに増え、業務に混乱が生じる可能性があります。
また、退職にあたり後任者への引継ぎも必要になりますが、繁忙期では十分な教育や引き継ぎの時間を確保するのが難しくなります。
繁忙期を避けて退職することで、後任者が業務に慣れるための環境を整えやすくなり、会社への影響も最小限に抑えられます。
退職のタイミングを戦略的に選ぶことで、円滑な業務移行と退職後も良好な関係を維持できる可能性が高まります。
会社の繁忙期を考慮し、上司や人事部門と相談しながら、最適な退職時期を見極めましょう。
3.交渉可能な転職理由を避ける
退職理由を伝える際は、交渉可能な転職理由を避けることが重要です。
なぜなら、給与の問題や職場環境への不満など、話し合いによって改善の余地がある理由を退職の動機として伝えると、会社側から改善策を提案される可能性があるからです。
その結果、何度も話し合いの場が設けられたり、しつこい引き留めに合ったりするなどし、スムーズな退職が難しくなるかもしれません。
そのため、退職理由は個人的な成長の機会を求めていることや、キャリアの方向性を変更したいといった、交渉では解決が難しい理由を伝えるようにしましょう。
説得力のある理由を示し、退職の意思が揺るがないことを明確にすることで、退職プロセスをよりスムーズに進められます。
退職理由の考え方や上手い伝え方を知りたい方は、「円満退職のコツとは?辞めるまでのステップや退職理由例文を紹介」の記事で詳しく紹介しています。
また、「自社で○○に携わった経験から□□に興味をもった」などとポジティブな理由や転職しなければ叶えられない夢であれば、納得してもらいやすいでしょう。こちらの例を参考にしてみてください。
4.退職届などの書面を用意する
スムーズな退職を実現するための方法として、退職届や退職願いなどの書面を準備することも重要です。
退職の意思を口頭で伝えるだけでなく、正式な書面として提出することで、会社側にあなたの意向が明確に伝わります。
また、退職日や退職理由などの重要な情報を書面で提示することで、口頭だけでは曖昧になりがちな内容を明文化できます。
書面による記録は会社側との合意事項を明らかにでき、誤解や行き違いを防ぐことが可能です。
加えて、将来的に何らかの問題が生じた場合に備え、退職の申し出が正式に行われたことを証明する書類としても機能します。
退職届や退職願いのコピーを保管しておくことで、万が一何か問題が発生した際に自分の権利を守るための証拠となります。
5.違法な引き止の場合は労働基準監督署や弁護士に相談する
退職を理由に、有給休暇の取得拒否や退職金・未払いの賃金の支払いを拒むなどの違法な引き止めに直面した場合は、労働基準監督署や弁護士に相談しましょう。
企業には、従業員の働いた分の給与を支払う義務があります。
退職を理由に、すでに発生している給与や残業代、退職金の支払いを拒むことは、違法行為に当たります。
また、従業員から離職票の発行を依頼された場合、企業には離職票を交付する義務があります。
離職票は、次の就職先で雇用保険の手続きに必要な書類です。離職票の発行を拒否することは、従業員の権利を侵害する行為だと言えます。
企業との交渉が難航する場合でも、労働基準監督署や弁護士から適切なアドバイスを受け法的な手段を講じることで、不当な扱いから自分を守ることができます。
違法行為による引き止めに合った場合でも、自分の権利を正当に主張し、適切な行動を取ることが大切です。
退職せず残る選択をした場合のリスク
会社の引き止めがしつこい場合、もし会社に残る選択をしたらどうなるのでしょうか?
退職を引き止められた際の対処法を紹介ましたが、その過程で意思が揺らいでしまう人もいるかもしれません。
また、辞めたいと思っている原因を解消できそうであれば残る選択をしたいという人もいると思います。
しかし会社のしつこい引き止めが原因で会社に残った場合、いくつかのリスクが発生してしまいます。
主に、以下の3つのリスクが挙げられます。
- 1. 一緒に働くのが気まずくなる
- 2. 再び退職を切り出したときに引き止められる
- 3. 自分の思い描いているキャリアを描けなくなる可能性がある
1.一緒に働くのが気まずくなる
退職を考えていたことが周囲に知られることで、一緒に働くのが気まずくなることがあります。
なぜなら、「退職しようとした人」という印象が残るため、自分では周囲に伝えていなくても、噂として広まることがあるからです。
例えば、その噂が原因で、今まで築いてきた信頼関係が崩れ、円滑なコミュニケーションが難しくなることがあります。
この気まずさを乗り越えるのは容易なものではなく、ストレスを抱え続ける原因になります。
このような状況が続くと、職場環境がますます居心地の悪いものとなり、結果的に一緒に働くのがさらに気まずくなってしまうのです。
2.再び退職を切り出したときに引き止められる
将来、他の理由で退職したいと思ったときに、再び会社からのしつこい引き止めにあうことがあります。
一度退職を切り出した人が残る選択をしたという実績があると、会社側はしつこく引き止めれば戻ってきてくれると考えてしまうからです。
次に退職を切り出した際には、会社側はさらに強力な引き止め策を講じるかもしれません。
これには、給与の大幅な引き上げや新たな役職への昇格、特別なプロジェクトへの参加などに加えて、会社の上層部や同僚からの個別の説得が加わることも考えられます。
これにより、退職の意思を貫くことが一層難しくなったりして、会社のしつこい引き止めが繰り返される状況になってしまう可能性が高いです。
3.自分の思い描いているキャリアを描けなくなる可能性がある
会社の引き止めによって会社に残る選択をした場合、自分の思い描いているキャリアを描けなくなる可能性があります。
なぜなら、会社の意思が自分の意思を変えてしまうほど、キャリアビジョンが明確でないからです。
キャリアビジョンがしっかりと固まっていないと、他者の意見や提案に影響を受けやすくなり、自分が本当に望んでいる方向性から外れてしまうことがあります。
特に、会社側が提示する条件や待遇に一時的に惹かれてしまうと、本来のキャリア目標を見失う危険性があります。
一時的には悩みが解消される可能性があったとしても、自分の思い描いているキャリアへの気持ちが揺らがないよう、将来のキャリアを長期的な目線で考え明確にすることが大切です。
キャリアビジョンの考え方は以下の記事が参考になります。あわせてご覧ください。
合わせて読みたい:転職における「将来ビジョン」の考え方を知る!転職のプロが解説!
円満退職を実現し転職したいと考えている方へ
退職を引き止められた際は、会社側の事情を理解しつつ、冷静な対応が重要です。
しつこい引き止めに直面しても、本記事で紹介した対処法と退職の方法を理解し、適切に対応することで、新たなキャリアへの一歩を踏み出せるでしょう。
円満退職を実現したのちに転職したいと考えている場合、入社後のミスマッチを防ぐには事前の企業研究や社風への理解を深めておくことが重要です。
moovyは企業の採用動画を多数掲載している採用動画プラットフォームです。転職後のミスマッチを減らすためにも、moovyの採用動画をぜひご確認ください。
moovyの特徴は以下の3点です。
- ・30秒の短尺動画で手軽に職場のリアルな雰囲気を確認できる
- ・シード〜急成長中の優良スタートアップ・ベンチャー企業が豊富に掲載されている
- ・新卒でスタートアップに入社された先輩の入社理由なども掲載されている
ベンチャー企業への転職を考えている人がmoovyを使うメリットは、以下の通りです。
- ・優良ベンチャー企業が多く載っている
- ・ベンチャー企業への転職時に注意しなければならない「ミスマッチ」を軽減できる
- ・プロフィールを充実させることで、スカウトを受け取ることが可能
転職活動の際は、ぜひmoovyの採用動画をチェックしてみてください。
また、弊社では無料でキャリアカウンセリングも実施しています。興味がある方や、転職に悩んでいる方はぜひ検討してみてください!
- 今林 智宏
- 国立大学を卒業後、大手サービス企業に入社し、店長を歴任。チームマネジメントやマーケティング業務を経験。在籍中は、現場社員として数多くの学生・転職者の面接官も行う。退職後、スタートアップ企業にて、フロントエンドのシステム開発に加え、カスタマーサクセスやマーケティングを担当し、企業の採用や広告支援に関わる。
この記事を書いた人
スタートアップ企業の求人動画をお探しならmoovyへ
会社名 | 株式会社moovy |
---|---|
代表 | 三嶋 弘哉 |
設立 | 2020年4月13日 |
住所 | 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目18−3 プレミア道玄坂ビル8階 |
メールアドレス | moovy_support@moovy.co.jp |
URL | https://company.moovy.jp/ |
事業内容 |
|