【採用担当者必見】採用計画の作り方|採用チャネル12選もご紹介
# 採用
新型コロナウイルスの感染拡大によって「新しい働き方」の登場、少子高齢化による採用活動の激化など、採用担当者は年々苦戦を強いられています。
有力な人材を確実に採用し、企業の持続的な成長を実現するためにも、採用を計画的に行うことは今後ますます重要な意味を持ちます。
当記事では、採用計画を作るにあたって必要な準備と、実際に作るときのポイントをご紹介します。
採用活動をより良いものにするためにも当記事を参考にしてみてください。
- 採用計画とは「採用活動をどのように進めるのか」を示す方針のこと
- 採用活動は「組織」や「事業」を作る手段のひとつ
- 経営視点と現場視点をすり合わせて、双方が納得感をもてる採用計画を作るべき
この記事のまとめ
採用計画とは
採用計画とは、「採用活動をどのように進めるのか」を示す方針です。
採用計画には以下の重要な要素が含まれます。
- ・どれぐらいの人数を採用するかの「採用数」
- ・「どの部署に」「どのような人材を」「いつまでに採用するのか」といった具体的な目標
- ・「なぜ採用が必要なのか」といった採用そのものの目的
以上のような重要な要素が含まれるということをまずは認識する必要があります。
そもそも人材採用は、単に人材を募集するだけの活動ではありません。
採用は、組織や事業を作る手段のひとつです。
また、組織や事業でさえも、企業の経営理念やビジョンを実現するための手段にすぎません。
いうなれば採用活動は、企業のありたい姿を実現するために行う事業活動です。
企業の経営理念や事業計画に基づいて採用目標を決め、採用がうまくいかない場合は原因を特定し、改善のPDCAを回すためには、しっかりとした採用計画を作る必要があります。
採用計画を作る前に必要な4つの準備
先にお伝えした通り、採用は組織や事業を作る手段の一つです。
企業の目指す姿を把握したうえで採用を行わなければ、結果的に意味のない採用になってしまいます。
ここでは、採用計画を作る前に必要になる準備を4点紹介します。
準備1:事業戦略や事業計画を把握する
採用は事業を作る手段の一つのため、事業戦略や事業計画は「採用の背景や目的」と言い換えることができます。
まずはじめに、企業が掲げている事業戦略や事業計画を確認しましょう。
経営者や役員が発信しているビジョンや、中期経営計画などを参考にしながら、数年後はどのような事業を行っているのかを把握します。
そして、その事業を行うために必要になる組織体制を考え、将来の組織図をイメージします。
例えばあなたが「首都圏で小売店を展開する企業の採用担当」として仕事をしているとします。
この企業は、3年後に京阪神エリアに進出する計画を立てていますが、まだ計画は手つかずの状態です。
もし、採用という手段で計画を実現しなければならないとしたら、あなたはどのように考えるでしょうか。
京阪神エリアに店舗を構えるために、ディベロッパーや不動産会社と交渉する営業人員が必要かもしれません。
商品を届けるための物流担当を新たに雇わなければならないかもしれません。
もちろん、京阪神エリアで販売を担うスタッフの募集も必要ですが、いきなり即戦力を雇うのは難しい可能性があるので、首都圏で研修をしたうえで配属させる方がいいかもしれません。
この問題に正解はありませんが、様々なことを考えなければならないなと気づいたはずです。
このように、事業計画の実現のために「どの部署に」「どういった人材を」「いつまでに採用するのか」、そして「採用の難易度はどの程度か」「育成期間は必要か」など、様々な要素を考慮する必要があります。
経営や事業に関わる内容のため、現場目線で進めようとせず、経営層や事業責任者に確認をしながら進めていきましょう。
準備2:採用ニーズを把握する
事業計画をふまえて採用の計画を作ると、この計画を是が非でも実現しようと考えてしまいがちです。
しかし、仮に事業計画上必要な人材を採用できたとしても、配属先になじめなければ、早期退職の原因になり、目標の達成は遠のいてしまいます。
そのため、採用計画を作る時には、必ず各部門に確認を仰ぐようにしましょう。
配属予定の部署の責任者や主要な社員に事業計画をもとに作った採用計画を見せ、違和感がないか確認します。
また、部署の採用ニーズをヒアリングしながら微調整し、経営と現場の双方が納得感を持つような採用計画を作り上げていきます。
準備3:採用課題を把握する
これまで採用活動を継続的に行っていた場合は、ボトルネックを特定し、その原因を分析することも重要です。
母集団形成がうまくいっていないのであれば、ターゲットの見直しが必要かもしれません。
面接辞退が散見されるのであれば、面接官が応募者の興味を惹くことができていないかもしれません。
入社後の早期退職が多く、定着率が悪いのであれば、募集要項と実際の仕事にズレがあるのかもしれません。
これまで採用計画をしっかり立てずに採用をしていた場合は、一部感覚的な振り返りになってしまうことは避けられませんが、過去の実績をふまえて、改善が必要な点はないかを考え、計画に反映していきましょう。
そして、今後はより精度の高い振り返りができるようにしっかりと採用計画を立てるようにしましょう。
また、入社後の早期退職は避けたいものですが、まずは早期退職の原因を知ることが必要です。
ベンチャー・スタートアップに多い退職理由や、離職を防ぐ方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
合わせて読みたい:ベンチャースタートアップで多い退職理由4選|早期退職を防ぐ方法
準備4:採用を取り巻く環境の変化を把握する
採用活動は自社の改善活動だけで完結することは稀です。
採用市場は景気の影響を受けやすく、常に変化しています。
また、東日本大震災や新型コロナウイルスの感染拡大など不測の事態が起きたときも採用環境は変わってしまいます。
そのため採用計画は、転職市場の動きや、業界トレンドなど、外部の同行をふまえて作っていく必要があります。
採用市場の動きはメディアの報道や大手人材会社の発表などから把握することができます。
業界のトレンドは、競合企業の中期経営計画や募集状況などの動きを確認することで大まかに確認することができます。
過去の経験や実績にとらわれすぎることなく、現在の環境を把握したうえで、将来に向けた採用計画を作っていきましょう。
特に、ITエンジニアの採用はミスマッチも起こりやすく、採用に苦戦している方も多いと思います。
そのため、エンジニア採用を成功させるためには、採用市場の動きをしっかりと理解する必要があります。
こちらの記事では、エンジニアの採用市場に加えて、具体的な手法など、エンジニア採用に必要な内容を徹底的に解説しています。合わせてご覧ください。
合わせて読みたい:【採用担当者必見】ITエンジニア採用ノウハウ。採用のポイントを徹底解説
保存版!採用計画の作り方
事前の準備が終わったら、いよいよ採用計画を作っていきます。
ここからは、採用計画の作り方を5つのステップに分けて紹介します。
ステップ1:採用の目標を明確にする
事前準備で確認した事業戦略や事業計画をもとに、その事業を行うために必要になる組織体制や、将来の組織図をイメージします。
採用の難易度や育成の有無をふまえて、採用人数や期限を明確にします。
たとえば、中小企業のDX推進の需要の高まりを見越して大幅な成長戦略を描いているシステム開発会社であれば、以下のような目標が立てられます。
- 3年後にシステム開発の売上を2倍にし、自社開発のクラウドサービスを販売をスタートするために、以下を目標とする。
- ① クラウドサービスの開発に精通した専門人材を採用する。管理職クラスは来期までに1名、リーダークラスは来々期までに1名採用する
- ② 既存事業の拡大に向けて、毎年アプリケーションエンジニアを10名ずつ採用する
- ③ クラウドサービス開発に既存事業の主力社員を数名異動させるために、アプリケーションエンジニアのうち3名は経験豊富なミドル層を採用する
ステップ2:採用すべき人材を定義する
ステップ1で明確にした採用の目標をふまえて、自社や配属先にフィットするターゲット人材の要件を定義します。
単に年齢や経験年数、保有しているスキルだけでなく、ターゲットの嗜好性(志向性)や、転職の目的などを含めた解像度の高いターゲット像(ペルソナ)を定義することが望ましいです。
たとえば、前述のシステム開発会社であれば、以下のようなターゲット人材が定義できます。
- ・年齢は問わない。
- ・クラウドサービスを運営する企業でプロジェクトリーダー以上の経験を有している。
- ・経験年数は3年以上が望ましいが、クラウドサービスの立ち上げや、プロダクトマーケットフィットを意識したサービス改善を主体的に行った方であればターゲットとする。
- ・Ruby、PHP、Javaなどの言語を扱い、手を動かして開発を主導することもできる。
- ・エンジニアとしてだけでなく、プロダクトオーナーとして経験とキャリアを積みたいと考えている。
- ・現職ではトップダウンでサービスが生まれるため、市場のニーズと合致しないことを不満に感じている。
- ・将来的には自らプロダクトを作り、Noteなどで開発の裏話を紹介したいと考えている。
ターゲット人材1:クラウドサービスの開発責任者
採用ペルソナの作り方を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。 合わせて読みたい:採用ペルソナの作り方を徹底解説!求める人物像を獲得する有効な手法とは?
ステップ3:採用活動のスケジュールを立てる
採用の目標として立てた期限を採用のプロセスに落とし込み、細かなスケジュールを決めます。
目標から逆算してKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定しましょう。
過去の採用実績などのデータがあれば、書類選考の歩留まりや、面接のリードタイムなどの想定値を算出できるため、KPIの設定に役立ちます。
KPIを設定することで、採用計画の進捗の問題点を特定しやすくなり、適切な改善をはかることができるようになります。
採用広報のKPIの立て方についてはこちら(データが重要!採用広報のKPIは「求職者行動分析」が肝|事例あり)で詳しく解説しています。気になる方は合わせてご覧ください。
ステップ4:採用の体制を作る
人事部や採用担当者だけで採用活動を進めようとすると、手が回らなくなることがあります。
また、採用するポジションによっては、配属先の部署や経営層など、社内のさまざまな人を巻き込むことで、採用がうまくいくこともあります。
あらかじめ採用活動に関わる可能性がある方に協力を仰ぎ、チームで採用を進められる体制を作っておくことをおすすめします。
チームのメンバーに対して説明するときにも、作った採用計画が役に立ちます。
ステップ5:採用チャネルを決める
ステップ2やステップ3で決めた内容をふまえて、最適な採用チャネルを検討します。
ターゲットに合致する人材はどこにいるのか、費用はどの程度かけられるのかなどを考え、採用チャネルのバランスを考えます。
以上12選のほかに、採用動画を制作するという方法もあります。
以下のように、自社の魅力や求める人物像についてを動画で分かりやすく伝え、求職者を募ることが可能です。
採用動画の有効性を調査したアンケート結果もあります。
この調査によると採用動画を見た人の約80%が志望度がアップしたと回答しました。
詳しい調査結果は以下をご覧ください。
合わせて読みたい:採用動画のアンケートデータから見る「Z世代に最適な採用手法」
採用計画の作り方にお悩みの方へ
採用計画とは、「採用活動をどのように進めるのか」を示す方針です。
採用はただ人を集めればいいわけではありません。
企業のありたい姿や事業計画を実現する手段の一つです。
また、経営側の意向を伝えるだけでは、採用活動はうまくいきません。
経営の視点と現場の視点をすり合わせ、双方納得感のある形で採用計画に落とし込むことが重要です。
ぜひ、当記事を参考に、採用計画を作ってみてください。
また、実際に採用活動をする際には、採用動画を活用することをおすすめします。
詳しい活用方法や、動画の作り方はこちらの記事で詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
合わせて読みたい:採用動画は鮮度が命!活用方法を採用動画のプロが伝授
- この記事を書いた人
東北大学大学院薬学研究科修了。新卒で株式会社キャリアデザインセンターに入社。大手企業から町工場まで100社以上の採用支援を行う。また300人以上の転職希望者へ面接対策を支援し、多くの転職成功者を輩出。その後SaaS系スタートアップ企業に転職し、新規事業企画とマーケティングに携わる。現在は地域企業の支援をするため、株式会社グローカルへジョイン。
採用動画の制作・掲載ならmoovyへ
会社名 | 株式会社moovy |
---|---|
代表 | 三嶋 弘哉 |
設立 | 2020年4月13日 |
住所 | 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目18−3 プレミア道玄坂ビル8階 |
メールアドレス | moovy_support@moovy.co.jp |
URL | https://company.moovy.jp/ |
事業内容 |
|
採用動画のプロに相談する