成果報酬型の採用手法とは?課金形態別のメリットや料金イメージを紹介

# 採用

  • 優秀な人材を獲得したいが採用予算は潤沢とはいいがたい
  • 人材紹介サービスの成果報酬が高すぎて手が出せない
  • 掲載費無料の求人サイトの正体がわからない
  • 生産年齢人口の減少に伴い、採用の難易度は年々上昇しています。

    人材サービスは企業の採用活動を効率的に進めるために、様々な課金形態を導入しています。成果報酬型の求人サイトは、この代表的なものです。

    当記事では、近年拡大している成果報酬型の採用手法を様々な観点で紹介します。貴社の採用活動をより良いものにするためにも、当記事を参考にしてみてください。

      この記事のまとめ

    • 採用手法には「成果報酬型」と「固定報酬型」がある
    • 成果報酬型には「採用課金」「応募課金」「クリック課金」の3つの形態がある
    • 成果報酬型は初期費用が発生せず採用の質を高められるものの、割高になるリスクがある

    採用における成果報酬とは

    「成果報酬」とは、依頼先が求める成果に対して、一定以上の結果を提示することで報酬を受け取れる仕組みのことを指します。

    採用活動における成果というと、人材の採用決定をイメージされるかもしれませんが、成果報酬型の採用サービスの実態は少し異なります。

    成果報酬型の採用サービスは、採用活動において何らかの成果が出た時点で報酬を要求するサービスであり、人材の採用決定だけが成果とは限りません。

    もちろん成果報酬型の採用サービス以外にも、様々な採用手法は存在します。自社に合った手法を選ぶには、まずはしっかりと採用計画を立てる必要があります。以下の記事では、採用計画の作り方や採用手法12選を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

    合わせて読みたい:【採用担当者必見】採用計画の作り方|採用チャネル12選もご紹介


    成果報酬型と固定報酬型(広告掲載型)

    採用サービスは、求人サイトや人材紹介など、様々なサービスが存在します。これらのサービスは、大きく「成果報酬型」と「固定報酬型(広告掲載型)」に分けられます。

    前述の通り、成果報酬型の採用サービスは、採用活動で一定以上の結果が出たときに初めて費用が発生します。一部のサービスは利用料が発生しますが、原則結果が出るまでは料金が発生しないサービスと考えて差し支えありません。

    一方で、採用活動の成果にかかわらず料金が発生する採用サービスもあります。以下に代表的な採用サービスが「成果報酬型」と「固定報酬型」のどちらに分類されるのかをまとめた表を記載します。

    成果報酬型 固定報酬型
    人材紹介
    求人サイト
    採用イベント
    ダイレクトリクルーティング 〇※

    ※基本利用料が発生するサービスあり

    成果報酬型の採用手法のメリットとデメリット

    近年まで、成果報酬型の採用手法として代表的なものは「人材紹介」でした。現在は「成果報酬型の求人サイト」や「ダイレクトリクルーティングサービス」が複数生まれており、採用手法の広がりを見せています。

    成果報酬型の採用手法には以下のようなメリットとデメリットがあります。

      【メリット】
    • ・初期費用が発生しない場合が多い
    • ・募集期間の制限を設ける必要がない
    • ・成果がなければ費用が発生しない
    • ・採用活動の質を高められる
    • 【デメリット】
    • ・人材あたりの採用費が上がりやすい
    • ・求人原稿を自社で作成する必要がある(人材紹介を除く)
    • ・早期に結果を出せない場合がある

    成果報酬型の採用手法は、少人数の採用活動で有効です。初期費用がかからず、成果が出るまで報酬を請求されないため、「コストだけかかって、採用に至らなかった」というような採用費を浪費する可能性は低いと言えます。

    さらに募集期間の制限もないため、時間をかけて採用活動を行うことができます。

    一方で、急募や大量採用には不向きです。成果が出た分だけ報酬を請求されるため、結果的に人材あたりの採用費が高額になる可能性があります。

    また、人材紹介を除いた成果報酬型の採用サービスは、採用に必要な求人原稿やスカウトメールなどを自社で作成する必要があるため、採用担当者の工数も上がります。

    さらに、「この人材をこの費用をかけてまでとる必要があるのか」など、費用面で求職者を値踏みしやすく、採用のハードルが上がり、採用活動が長期化するケースも多く見受けられます。

    固定報酬型の採用手法のメリットとデメリット

    固定報酬型の採用手法として代表的なものは「求人サイト」をはじめとする「求人媒体」です。また、転職フェアや合同説明会などの「採用イベント」も、あらかじめブースの出展料を支払う必要があるため、固定報酬型の採用手法に分類されます。

    固定報酬型の採用手法には以下のようなメリットとデメリットがあります。

      【メリット】
    • ・早期に採用活動を終えられる
    • ・応募者を多く集められる
    • ・採用人数に関わらず料金が一律である
    • 【デメリット】
    • ・採用できなかった場合、採用費が無駄になる
    • ・掲載期間やタイミングが限定されてしまう

    固定報酬型の採用手法は、大人数を短期間で採用したい場合に有効です。

    掲載される求人サイトや出展する採用イベントによって出会える求職者の質と量は左右されますが、何人採用しても料金は一律です。一度に優秀な求職者を複数採用できることもあるため、結果として人材あたりの採用費を安く抑えることもできます。

    一方で、1名も採用できなかった場合、採用費が無駄になるリスクがあります。また、求人サイトは数週間、採用イベントは数日間という時間制限があり、長期的な採用活動には不向きと言えます。

    成果報酬型の採用手法の課金形態

    成果報酬型の採用手法は、成果をどこに定めるかに応じて3つの課金形態があります。ここではそれぞれの課金形態の特徴を紹介します。

    1.採用課金

    採用課金は、人材の採用を成果として報酬を請求する課金形態です。人材紹介やダイレクトリクルーティングサービスは、この課金形態に該当することが多いです。

    採用課金型は、人材の採用が完了するまで費用がかからないため、採用にかけるコストをなるべく抑えたい企業におすすめです。特に、採用規模が若干名で、厳選採用を行うのであれば、第一選択になる課金形態と言えます。

    一方で、その他の課金体系と比べて成果報酬は高額になるため、大量採用を予定している場合は採用費が膨らむ原因となる恐れがあります。

    2.応募課金

    応募課金は、求職者から応募を成果として報酬を請求する課金形態です。採用課金と比較して、1件当たりの成果にかかる費用は少額なため、採用までのハードルが高くない職種の募集に向いています。

    一方で、応募後に辞退やキャンセルが発生したり、志望度が低い求職者から応募であっても成果報酬の請求対象となるため、費用対効果が見込めないリスクがあります。

    3.クリック課金

    クリック課金はインターネット広告でよく見られる課金形態のひとつで、求人広告のクリック発生を成果として報酬を請求する課金形態です。成果報酬型の求人サイトの代表格であるIndeedはクリック課金を採用しています。

    ユーザーの検索結果上に表示された求人広告がクリックされるたびに費用が発生し、その費用は事前にチャージした金額から支払われます。広告費と成果が比例しやすいことが特徴で、採用予算に応じて柔軟な設定ができるメリットがあります。

    一方で、求職者からクリックを集めるためには広告マーケティングの知見が求められ、クリック率改善のためにPDCAを回す必要があるため、ややハードルが高い課金形態と言えます。

    成果報酬型の採用手法の料金イメージ

    一口に成果報酬型の採用手法といっても、サービスの種類によって料金は異なります。ここでは、主要な成果報酬型の採用手法について、料金のイメージを紹介します。

    人材紹介

    人材紹介は採用課金型が多く、理論年収の30%〜40%が成果報酬の相場となる場合が多いです。新卒であれば少なく、逆に管理職などより高度なスキルが必要な場合は手数料が40%以上になる場合もあります。

    なお理論年収とは、企業に1年間勤める際に得られる年収を指しており、月収や賞与、手当などに基づいて計算します。業績連動賞与のように、人材に支払われるか確約できないものは理論年収に含めない場合もありますが、人材紹介会社各社との契約内容によって異なるため、個別に確認が必要になります。

    成果報酬の支払いは、入社が確定した時点で支払われることが多いです。なお、紹介した人材が早期退職をした場合は、各人材紹介会社の成果報酬の返金規定にもとづいて、返戻金が発生する場合も存在します。

    返金規定があれば、万が一紹介された人材が退職してしまっても、全額が無駄になることはありません。入社後3か月未満の退職の場合に成果報酬の50%を返金する契約が一般的ですが、人材紹介会社を選ぶときは、返金規定に関しても確認をしておくことが大切です。

    求人サイト

    求人サイトには、先に紹介した3つの課金形態があります。

    採用課金

    一般的に理論年収の10~35%が成果報酬の相場となりますが、求人サイトによっては理論年収によらず、成果報酬を一律にしているものもあります。基本的には、費用は初出勤確認後に発生します。

    採用課金型の求人サイトの多くは、応募した求職者に対してお祝い金などを提供しており、この過程で採用を把握しています。なお、お祝い金は、企業が直接求職者に払うのではなく、求人サイトの運営会社から支給されるため、採用費用以外に企業が別途費用を負担することはありません。

    また、人材紹介と同様に返金規定を設けている求人サイトもあります。

    クリック課金

    クリック課金型の成果報酬の相場は、募集職種やエリアなどによって大きく異なりますが十数円~数千円程度が一般的です。掲載企業側で任意に設定することができますが、入札制のため厳密な調整はできません。

    なお、クリック課金の場合、事前にチャージした金額からクリック数に応じた金額が差し引かれる「チャージ制」を採り入れていることが多いです。この場合、チャージした金額を超える課金が発生しないため、費用の超過を抑えることが可能です。

    ダイレクトリクルーティング

    ダイレクトリクルーティングには、採用課金型と定額型の2つの課金形態があります。

    新卒向けのサービスの場合、採用課金型なら一人当たり30~40万円、定額型なら年間60~150万円が相場となります。一方で中途向けのサービスの場合、採用課金型なら利用料金+年収の15%、定額型なら300~400万円が相場となります。採用人数やターゲットを考慮し、最適な形態を選択するように心がけましょう。

    企業が自らアプローチをするダイレクトリクルーティングには、自社の魅力を伝えやすい、採用活動を効率化できるなど様々なメリットがあります。

    しかし、アプローチをするためにはまずは求める人材を定義する、ペルソナ設計を行う必要があります。詳しいダイレクトリクルーティングの方法は、以下の記事で解説していますのでぜひ併せてご覧ください。

    合わせて読みたい:ダイレクトリクルーティングとは?その手法と成功のポイントを徹底解説!


    まとめ:求人広告にお悩みの担当者の方へ

    当記事では、成果報酬型の採用手法について、その種類やメリット、料金イメージを紹介してきました。人材獲得が激化するなか、求人サイトや人材紹介は差別化のために様々な課金形態を導入しています。本記事を参考に、採用手法だけでなく最適な課金形態を選び、自社の採用活動の費用対効果の向上を目指しましょう。

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    この記事を書いた人
    志村 匠斗

    東北大学大学院薬学研究科修了。新卒で株式会社キャリアデザインセンターに入社。大手企業から町工場まで100社以上の採用支援を行う。また300人以上の転職希望者へ面接対策を支援し、多くの転職成功者を輩出。その後SaaS系スタートアップ企業に転職し、新規事業企画とマーケティングに携わる。現在は地域企業の支援をするため、株式会社グローカルへジョイン。

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    会社名 株式会社moovy
    代表 三嶋 弘哉
    設立 2020年4月13日
    住所 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目18−3 プレミア道玄坂ビル8階
    メールアドレス moovy_support@moovy.co.jp
    URL https://company.moovy.jp/
    事業内容
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