採用ブランディングとは?採用動画を活用したブランディングの優位性を紹介

# 採用動画 # 採用

  • 採用ブランディングと採用マーケティングの違いがわからない
  • 条件面に差がない採用競合に優秀な人材が流れてしまう
  • 採用ブランディングに挑戦したいが、何から手を付けたらいいのかわからない
  • 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「新しい働き方」の登場、少子高齢化による採用活動の激化など、企業の人材獲得の難易度は年々上昇しています。

    優秀な人材の確保は企業の成長を左右する重要な課題です。採用競合に先んじて優秀な人材を確保する手段として「採用ブランディング」という考え方が注目されています。

    当記事では、採用ブランディングの解説を交え、採用動画を採用ブランディングに活用する優位性を紹介します。貴社の採用活動をより良いものにするためにも、当記事を参考にしてみてください。

      この記事のまとめ

    • 採用ブランディングとは自社に関わる全ての人に対して「この会社で働くことは魅力的だ」と思っていただく取り組みを指す
    • 採用ブランディングに取り組むことで、企業の認知度向上、応募者の質の向上など様々な効果が得られる
    • 採用動画は採用ブランディングに挑戦したい企業にとって高効率で有効な手段になり得る

    採用ブランディングとは

    採用ブランディングとは、採用活動において自社を「ブランド化」する採用戦略を意味します。

    その対象は転職を検討している方に留まりません。現在転職を考えていない潜在的な求職者や、自社の社員など、自社に関わる全ての人に対して「この会社で働くことは魅力的だ」と思っていただくことが、採用ブランディングです。

    実際のアクションとしては、主に求職者向けに企業理念やビジョン、求める人物像、実際に働く社員の人柄、職場の雰囲気などを戦略的に発信し、優秀な人材に興味を持ってもらえるような道筋を作ることです。

    そもそもブランディングとは

    そもそも「ブランディング」とは、ターゲットに対して企業の価値やイメージを高く認知してもらうために行う取り組みを指す言葉です。

    そして「ブランド」とは、ある商品・サービスを他の同じカテゴリーの商品やサービスと区別するための概念です。一般社団法人ブランド・マネージャー認定協会によれば、

    ある特定の商品やサービスが、消費者・顧客によって「識別されている」とき、その商品やサービスを「ブランド」と呼ぶ

    参照:ブランド用語集ー一般社団法人ブランド・マネージャー認定協会
    つまり、競合他社の商品やサービスと差別化するためのあらゆる要素が「ブランド」といえます。

    上記からブランドは高級品を指すものではないこともわかります。

    ブランドの例①:ユニクロ

    大手アパレルの「ユニクロ」を例に挙げると、おそらくあの赤いロゴを見たとき、「リーズナブル」で「高品質」で「シンプル」なファッションをイメージされるのではないでしょうか。

    ブランドの例②:スターバックス

    また、大手カフェチェーンである「スターバックス」は、「おしゃれ」で「落ち着いた雰囲気」のある「美味しいコーヒー」が提供されるカフェがイメージされると思います。これらの要素それぞれが差別化要素であり、企業のイメージを形作るブランドです。

    そして「ブランド」が単なる差別化要素ではないこともわかります。先に挙げた要素は、「受け取る価値」に基づくものです。

    品質、機能、使いやすさといった実利価値、デザインや個性といった感性価値、所有や体験から得られる情緒価値、体現している世界観に対する共鳴価値など、顧客が商品やサービスに触れることで得られる価値が高いほど、ブランドは強力なものになります。

    まとめると、「ブランディング」は商品やサービスが持つ競合よりも優れた価値を認知させ、顧客が商品やサービスを選ぶときの選択肢にあげてもらえる可能性を高める取り組みといえます。

    だからこそ、ブランディングは集客、PR、販促などあらゆる場面で、企業に多くのメリットをもたらします。

    採用ブランディングの目的

    最近では、私たち消費者に直接商品やサービスを提供していないBtoB企業がテレビCMを出稿するケースが増えています。

    テレビCMそのものはマーケティング手法のひとつですが、CMを通じて自社の仕事や社風をアピールし、優秀な人材の獲得を目指そうとする採用ブランディングの一貫ともいえます。

    そもそも、採用の最終的な目的は「企業や事業の成長戦略に基づいた体制の構築」です。そのため、採用ブランディングは、企業が自社のブランドイメージを構築することで、優秀な人材を確保しうる状態を創ることを目的としています。

    これは採用の当事者となる求職者を対象にしたものだけではありません。新卒採用であれば、就活生の両親や指導教員、友人なども対象になります。また、中途採用であれば、家族やパートナー、友人や先輩・後輩なども対象になります。

    求職者を取り巻くすべての人が感じる「企業の価値」や「その企業で働くイメージ」を向上させることが、採用ブランディングの目的といえます。

    ここで気を付けたい点は、商品やサービスの「ブランド」と採用の「ブランド」は必ずしも一致しないことです。

    先に記載した通り、ブランドは相手が「受け取る価値」に基づくものです。商品やサービスを利用することと、それらを提供する企業で働くことは、受け取る価値が異なるという点を意識しましょう。

    採用マーケティングや採用広報との違い

    近年、採用の新たな考え方として「採用マーケティング」や「採用広報」に注目が集まっています。

    先に記載した通り、「採用ブランディング」は、企業が自社のブランドイメージを構築することで、優秀な人材を確保しうる状態を創ることを目的としています。

    具体的なアクションとしては、

    • ・企業の文化、価値観、仕事のやりがい、福利厚生などのポジティブな面のアピール
    • ・優秀な人材が自社に興味を持ち、採用活動に参加してもらえるようにすること

    などが挙げられます。

    一方で「採用マーケティング」は、採用プロセスをマーケティングの手法を用いて改善し、優秀な人材を獲得することを目的としています。

    具体的なアクションとしては、

    • ・求人広告の改善
    • ・ターゲットに合わせた採用プロセスの設計
    • ・面接方法の改善

    などが挙げられます。

    求職者にとって魅力的な求人情報を提供することで、採用活動に積極的に参加してもらえるよう促します。

    そして「採用広報」は、企業の採用活動を広くアピールすることを目的としています。

    具体的なアクションとしては、

    • ・求人情報を掲載する媒体の選定
    • ・求人情報の配信方法の改善
    • ・求人情報をアピールするポスターの制作

    などが挙げられます。

    これらの考え方の違いは、視点と目的とアプローチの3つで説明ができます。

    • 採用ブランディング長期的な視点で企業のブランド認知度を高め、優秀な人材を獲得することを目的とします。
    • 採用マーケティング短期的な視点で採用プロセスを改善し、求職者にとって魅力的な求人情報を提供することで、優秀な人材を獲得することを目的とします。
    • 採用広報求人情報を広くアピールすることで、多くの求職者にアプローチすることを目的とします。

    どれか一つを選ぶものではなく、これらを組み合わせることで、より効果的な採用活動を実施することが重要です。

    採用マーケテイングや採用広報のやり方やポイントについては、以下の記事でそれぞれ解説しています。採用ブランディングと同時に取り組むことでより高い効果が得られるため、ぜひあわせてご覧ください。

    合わせて読みたい:採用マーケティングとは?フレームワークを使って採用活動を最適化する理由



    合わせて読みたい:スタートアップ企業が取り組むべき採用広報とは?定義と4つの手法を解説

    採用ブランディングに取り組むメリット

    ではなぜ企業が採用ブランディングに取り組むようになったのでしょうか。ここでは、採用ブランディングに取り組むメリットを4つ紹介します。

    1.企業の認知度が向上する

    1つ目のメリットは、企業の認知度の向上です。

    生産年齢人口の減少に伴い、「求人を出しても応募が集まらない」といった母集団形成に苦戦する企業が増えています。採用ブランディングを実施することで、転職活動中の求職者だけでなく、将来的に転職を考えている潜在的な求職者にいたるまで、自社の情報や魅力を伝える機会を創ることができます。

    企業理念やビジョン、働く社員の認知度が高まることで、その情報を受け取った求職者が、貴社を転職先の候補のひとつとして考えるようになる可能性があります。

    2.応募者の質が向上する

    2つ目のメリットは、応募者の質の向上です。

    採用ブランディングでは、企業理念や働く環境など、企業のあらゆる情報を活用して「この会社で働くことは魅力的だ」というイメージを創ります。そのため、雇用条件以外で他社と差別化を図ることが可能になります。

    求職者が企業の魅力を認知した状態をつくれれば、企業が求める採用ターゲットに近い求職者を獲得することができます。このような形で集まる求職者は、企業の理念や社風に魅力を感じているケースが多く、中長期的な活躍が期待できる人材である確率が高くなります。

    3.採用コストを抑えられる

    3つ目のメリットは、採用コストの削減です。

    ミスマッチによる早期離職は、求職者と企業双方にとって大きな損失になります。この損失を防ぐ手段のひとつとして、企業の価値観を共有することが挙げられます。

    企業の価値観は企業によって異なり、実際に働いてみなければわからないことも多くありますが、損失を避けるためにも事前に知りたいという求職者も多くいます。採用ブランディングに取り組み、求職者に対してあらかじめ企業の価値観を伝えることで、このようなミスマッチを避けることにも繋がります。

    また、既存の人材獲得手段の効果を最大化する効果もあります。採用ブランディングを行うことで、求人広告や人材紹介からの応募が増えたり、リファーラル採用やダイレクト・リクルーティングの反応率が上がるなど、採用手段の費用対効果の改善が見込めます。

    4.組織力の強化につながる

    4つ目のメリットは、組織力の強化です。

    採用ブランディングを行う過程で、企業の理念や価値観が従業員にも伝わります。結果として従業員一人ひとりが企業の魅力を再認識し、帰属意識が高まるきっかけとなる可能性があります。

    企業への帰属意識の高まりは、従業員のモチベーション向上に繋がります。企業や事業の成長に対して想いを持つ従業員が増えることで、企業そのものが強くなり、更なる成長を生む好循環が作れます。

    採用動画を活用した採用ブランディング

    YouTubeやSNSは、今や私たちの生活に欠かせない存在になっています。ここでは、「採用ブランディングに動画を活用するには」という視点で、動画の優位性や効果について考察をしてみます。

    動画という情報伝達手段の特長

    アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱する「メラビアンの法則」によると、人と人とのコミュニケーションにおいて、言語情報(Verbal)が7%、聴覚情報(Vocal)が38%、視覚情報(Visual)が55%影響を与えるとされています。

    実に93%が非言語情報であることからも、映像と音声を兼ね備えている動画は情報発信手段として優れていることがわかります。

    また、テキストと比較して、動画は5,000倍もの情報を伝えられます。Forrester ResearchのJames McQuivey博士の研究では、 1分間の動画から伝わる情報量は、文字に換算すると180万語になるとの結果も出ています。(※ 1.8 MILLION WORDS:That's the value of one minute of video, according to Dr. James McQuivey of Forrester Research.)

    さらに、for,Freelance株式会社が20歳以上の社会人に向けて実施したアンケート調査によると、68%の社会人はYouTubeで調べ物をしたことがあると回答したと報告されています。

    YouTubeで仕事に関する動画を見たことがある人は30%と少数派ではありますが、購買行動にYouTubeが影響したと回答した人は約60%、どこか出かける際にYouTubeの影響を受けたことがある人は約50%と、動画が人の行動に大きな影響を与える可能性が示唆されるデータが得られています。 出典:企業で働く人のYouTube利用に関する調査ーfor,Freelance株式会社
    以上から、動画は情報伝達手段として情報量、影響力ともに優れており、情報収集手段として活用され始めていることが伺えます。

    採用手段における採用動画の優位性

    採用動画とは、採用活動において会社の理解を深めることを目的とし、企業の情報を動画にまとめたものです。従来の採用活動では、仕事内容や会社の雰囲気などをテキストに落とし込み、求職者に届けるテキスト主体の情報発信が主流でした。

    しかしテキストでは求職者の興味を惹いたり、企業の情報を詳細に伝えることは困難です。結果的に母集団形成に苦戦したり、ミスマッチが発生してしまうリスクを抱えます。

    そこで注目されている手段が、採用動画です。採用に動画を活用するメリットは、大きく分けて5つあります。

    • ①定性的な内容を伝えやすい
    • ②ミスマッチの軽減につながる
    • ③短い時間で多くの情報量を伝えられる
    • ④伝える場所を選ばない
    • ⑤各媒体に設置がしやすい

    これらのメリットについては、以下の記事で採用動画のプロがより詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

    合わせて読みたい:採用動画の効果やメリット!採用動画のプロが事例も含めて徹底解説



    先に記載した通り、動画という情報伝達手段は、情報量や影響力に優れており、人の行動に影響を与える可能性があります。

    働き方が多様化している現在、求職者の意思決定の基準も様々です。限られた時間でより多くの情報を伝え、ひとつでも多くの魅力に感じる情報を届ける場合、採用動画は有効な情報伝達手段といえます。

    採用動画が採用ブランディングに有効な理由

    採用ブランディングの目的は、自社に関わる全ての人に対して「この会社で働くことは魅力的だ」と思っていただくことです。そのためには、「企業の魅力的な情報」を「広く発信する」必要があります。

    採用動画は、「企業理念や企業の価値観」や「現場で活躍する社員の生の声」など、テキストだと分かりにくい社員の人柄やカルチャーといった定性的な情報を扱うことができます。

    これらは企業の「ブランド」ともいえる提供価値であり、動画形式で伝えることで、より魅力的に企業のブランドをアピールすることができるといえます。

    例えば株式会社ディー・エヌ・エーは以下のような採用動画を使ってアピールしています。

    また、動画はYouTubeはもちろん、各種SNSとの相性が良いこともポイントです。近年SNSは若年層の主要な情報収集手段のひとつとなっており、若年層に効率よくリーチすることができます。

    さらにSNSは拡散性を持つことも特長です。動画がSNS上でシェアされることで、これまでリーチできなかった求職者や求職者に関わる全ての人に対しても情報を届けることが可能になります。

    以上から、採用動画は企業のブランドに関わる情報を多く扱うことができ、影響力や拡散性の高さから、採用ブランディングに必要な要素を数多く持つ有効な手段といえます。

    合わせて読みたい:採用動画と相性よし!SNS運用が今、欠かせない理由

    まとめ:採用ブランディングにお悩みの担当者へ

    採用ブランディングとは、採用活動において自社を「ブランド化」する採用戦略を意味します。採用ブランディングを行うことで、効率良く優秀な人材を獲得し、企業や事業の成長に繋げることができます。

    また、採用動画を活用した採用ブランディングには、動画という情報伝達手段の特長から高効率といえ、採用ブランディングを検討している企業において有効な手段になり得ます。自社で活躍しうる人材を獲得し、企業の成長を早期に実現するためにも、当記事を参考にしていただけると幸いです。

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    この記事を書いた人
    志村 匠斗

    東北大学大学院薬学研究科修了。新卒で株式会社キャリアデザインセンターに入社。大手企業から町工場まで100社以上の採用支援を行う。また300人以上の転職希望者へ面接対策を支援し、多くの転職成功者を輩出。その後SaaS系スタートアップ企業に転職し、新規事業企画とマーケティングに携わる。現在は地域企業の支援をするため、株式会社グローカルへジョイン。

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    代表 三嶋 弘哉
    設立 2020年4月13日
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