スタートアップ企業が取り組むべき採用広報とは?定義と4つの手法を解説

# スタートアップ # 採用

  • 求人媒体で継続的に情報を発信しているのに、一向に応募が集まらない
  • 条件面に差がない採用競合に優秀な人材が流れてしまう
  • 採用広報と採用ブランディング、採用マーケティングの違いがわからない
  • こうした悩みを抱えていませんか?

    新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「新しい働き方」の登場、少子高齢化による採用活動の激化など、企業の人材獲得の難易度は年々上昇しています。

    特にスタートアップ企業において、優秀な人材を確保できるかどうかは企業の成長を左右する重要な課題です。大手企業と比べてスタートアップ企業は、知名度や条件面など不利な立場になることが多い中で、その打開策として「採用広報」という考え方が注目されています。

    当記事では、採用広報の解説を交え、採用広報の目的や具体的な手法を紹介します。貴社の採用活動をより良いものにするためにも、当記事を参考にしてみてください。

    採用広報とは

    採用広報とはコーポレートPRのひとつで、人材採用を目的とした広報活動を指します。求人情報を広くアピールすることで、多くの求職者にアプローチし、優秀な人材を獲得することを目指します。

    企業が成長するためには、優秀な人材の獲得が不可欠なため、採用広報は重要な意味を持ちます。

    そもそも広報とは

    そもそも「広報」とはなんでしょうか。広報とは、言葉の通り「広く報じること」を意味します。企業が自社の活動を広く報じることを広報と言います。

    また、広報は「Public Relations(パブリック・リレーションズ)」の訳語であり、パブリック・リレーションズは「PR」と略されることがあります。

    広報もPRも広く報じる意味では同じですが、PRが情報を発信する主体である「企業や組織」と「公衆」との双方向コミュニケーションを意味するのに対し、広報は「企業や組織」から一方的に行う情報発信を意味します。

    採用ブランディング、採用マーケティング、採用広報の違い

    近年、採用の新たな考え方として「採用ブランディング」や「採用マーケティング」に注目が集まっています。

    ・採用ブランディング

    企業が自社のブランドイメージを構築すること。優秀な人材を確保しうる状態を創ることを目的としています。

    具体的なアクションとしては、企業の文化、価値観、仕事のやりがい、福利厚生などのポジティブな面をアピールし、優秀な人材が自社に興味を持ち、採用活動に参加してもらえるようにすることが挙げられます。

    採用ブランディングの手法に関して詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
    採用ブランディングが必要な理由とは?デジタルネイティブを狙う!



    ・採用マーケティング

    採用プロセスをマーケティングの手法を用いて改善し、優秀な人材を獲得することを目的としています。

    具体的なアクションとしては、求人広告の改善やターゲットに合わせた採用プロセスの設計、面接方法の改善などが挙げられます。

    求職者にとって魅力的な求人情報を提供することで、採用活動に積極的に参加してもらえるよう促します。

    採用マーケティングについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

    合わせて読みたい:採用マーケティングとは?フレームワークを使って採用活動を最適化する理由





    ・採用広報

    企業の採用活動を広くアピールすることを目的としています。

    具体的なアクションとしては、求人情報を掲載する媒体の選定や求人情報の配信方法の改善、求人情報をアピールするポスターの制作などが挙げられます。

    採用広報について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
    データが重要!採用広報のKPIは「求職者行動分析」が肝|事例あり

    これらの考え方の違いは、視点と目的とアプローチの3つで説明ができます。

    • 採用ブランディングは、長期的な視点で企業のブランド認知度を高め、優秀な人材を獲得することを目的とします。

    • 採用マーケティングは、短期的な視点で採用プロセスを改善し、求職者にとって魅力的な求人情報を提供することで、優秀な人材を獲得することを目的とします。

    • 採用広報は、求人情報を広くアピールすることで、多くの求職者にアプローチすることを目的とします。

    どれか一つを選ぶものではなく、これらを組み合わせることで、より効果的な採用活動を実施することが重要です。

    スタートアップが採用広報に取り組む3つの目的

    最近では、私たち消費者に直接商品やサービスを提供していないBtoB企業がテレビCMを出稿するケースが増えています。

    テレビCMそのものはマーケティング手法のひとつですが、CMを通じて自社の仕事や社風をアピールし、優秀な人材の獲得を目指そうとする採用広報の取り組みとも言えます。

    ここでは、スタートアップはもちろん、企業が採用広報に取り組む目的を紹介します。

    1.優秀な人材を獲得するため

    少数精鋭で事業を展開するスタートアップ企業では、社員ひとりあたりに求めるものが多くなります。結果として自走できる優秀な人材を求めることになりますが、このような人材の競争率は高く、採用することは簡単ではありません。

    このような人材を限られたリソースで採用しようとするとき、個別にアプローチするのは非効率と言わざるを得ません。採用広報の考え方を取り入れ、採用に関する情報を広く発信していく必要があります。

    2.企業の認知度を向上させるため

    スタートアップ企業は大手企業と比較して認知度が低いため、認知度向上に向けた策を講じる必要があります。

    求人広告などの媒体では、文字数や入力項目などに制限がかかるため、自由な情報発信が困難です。

    一方、現在ではTwitterやInstagramなどのSNSや自社ホームページ、オウンドメディアなど、様々な情報発信手段があります。企業が伝えたい情報を自由に発信できる手段を活用し、効率的に認知度を向上させることが必要です。

    3.企業の価値観を共有するため

    ミスマッチによる早期離職は、求職者とスタートアップ企業双方にとって大きな損失になります。この損失を防ぐ手段のひとつとして、企業の価値観を共有することが挙げられます。

    企業の価値観は企業によって異なり、実際に働いてみなければわからないことも多くありますが、損失を避けるためにも事前に知りたいという求職者も多くいます。

    採用広報に取り組み、企業の価値観を広く伝えれば、効率よく求職者に情報を届けることができ、ミスマッチを避けることに繋がります。

    スタートアップが採用広報を行う背景

    それでは、なぜ採用広報が注目を浴びているのでしょうか。ここでは採用広報が注目を集める背景について紹介します。

    採用市場の競争激化

    内閣府の調査によると、日本の生産年齢人口(15~64歳)は 1995年をピークに減少していることがわかっています。また、2030年には6,875万人(2021年比7.7%減)、2050年には5,275万人(2021年比29.2%減)に減少すると見込まれています。 出典:内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書」
    そのため、人手不足は一層深刻な問題となり、企業の採用活動はますます激化します。採用の難易度が上がるため、手技手法に依存した場当たり的な採用では太刀打ちできなくなってくることが容易に想像できます。

    求職者側の立場が強くなるため、企業が選ばれる側に回ることになります。この場合、知名度、実績、採用の原資を持つ大手企業は、求職者により良い条件を提示することができるため、優秀な人材が、より一層大手企業へ流れてしまう可能性があります。

    スタートアップ企業は、大手企業と比較して不利な条件であっても求職者に選んでもらえるよう、自社の魅力や将来性を伝える必要があります。

    求職者が求める企業イメージや待遇の変化

    新型コロナウイルスの拡大がきっかけとなり、 Web 会議やテレワークといった新しい働き方が増えています。会社に出社する必要性が薄れたことで、副業(複業)や兼業のハードルも下がっています。

    様々な働き方が増えたことで、私たちはより自由にやりたい仕事を選べるようになっています。また、終身雇用が崩れ、企業に帰属する意味が薄れてきています。

    「働く意味」や「自己実現に繋がる可能性」など、求職者が企業で働く理由やメリットをより詳細に伝える必要があります。

    情報収集手段の増加

    インターネットやスマートフォンの普及により、求職者の情報収集手段は各段に増加しています。10年前は、求人媒体や人材エージェントからの紹介が主な情報収集手段でした。

    しかし現在では、口コミサイトやSNSなどで企業の評判を調べ、採用ホームページで社員インタビューを見て応募を決めるといったことが当たり前になっています。 SNSで実名を公開して情報発信をする採用担当者も少なくありません。

    求職者に企業のポジティブな情報を伝えるためにも、採用広報の重要性は増しているといえます。

    スタートアップの採用広報4つの手法

    では、具体的に採用広報を行うために、どうすればいいのでしょうか。

    スタートアップ企業の採用広報における情報発信方法を以下の4つ紹介します。

    • 1.SNSや動画メディア
    • 2.求人情報の掲載
    • 3.イベント開催
    • 4.PR記事

    1.SNSや動画メディア

    SNSを活用した情報発信も、採用広報において有効な手法です。YouTube、Facebook、Twitter、LinkedInなど、自社のアカウントを開設して、採用情報、企業の価値観やビジョン、イベント情報、社員の声などを積極的に発信します。

    SNSや動画メディアは多くの人が日常的に活用するサービスであり、シェア機能による拡散性の高さが魅力です。一方で、継続的な更新がなければ埋もれてしまうため、運用リソースが捻出できるかどうかを考慮する必要があります。

    動画メディアの1つに採用動画という手法があります。社員のインタビューやオフィスツアーなどを動画で発信することで、具体的な自社の魅力を、求職者に伝えることが可能です。

    具体的には以下のような動画を発信すると魅力が伝わりやすく、効果的です。
    特に、スタートアップのように、ビジョンやプロダクト、社内の雰囲気をウリにしたい場合に相性が良いです。 しかも短尺縦長動画なら、費用を抑えて制作が可能。(採用動画の費用相場に関してはこちらの記事をご覧ください。)

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    採用動画に関して詳しく知りたい。ちょっとした疑問があるなど、些細なことでも構いません。お気軽にお問い合わせください。

    2.求人情報の掲載

    求人情報の掲載は、採用広報の中でも最も基本的な情報発信方法といえます。

    求人媒体や人材紹介会社に提供する募集要項、コーポレートサイトや採用ホームページなどに自社の求人情報を掲載することで、求職者に自社の魅力や採用情報を発信することができます。

    採用サイトの制作について詳しく知りたい場合は以下の記事をご覧ください。

    合わせて読みたい:エンジニアの応募が殺到する!?採用サイトの上手な作り方



    3.イベント開催

    採用マーケティングの手法としても活用されますが、採用イベントの開催も、求職者に企業の魅力や価値観を伝える重要な手法です。新卒採用ではインターンシップ、合同説明会、オープンキャンパス、中途採用ではセミナー、ミートアップ、ワークショップなど、様々な形式で開催することができます。

    求職者はWebサイトでは得られない企業の生の情報を得ることができ、企業も求職者と直接コミュニケーションを取ることができるため、互いの理解を深められます。

    例えばオフラインの会社説明会であれば、リアルな「人間関係」や「職場環境」を伝えることが可能です。

    以下の記事では、求職者に伝わる会社説明会のやり方を詳しく解説しています。是非参考にしてみてください。

    合わせて読みたい:プレゼン必要なし!?求職者に刺さる会社説明会のやり方とは?



    4.PR記事

    PR記事とは、自社が主催するイベントやキャンペーン、取り組みなどを記事にしたものです。主にオンラインメディアや専門誌などに掲載され、広く読者に情報を発信することができます。

    オンラインメディアに掲載されることで、海外からの求職者の応募が増加する可能性もあります。

    一方でPR記事の掲載には、オンラインメディアや専門誌などへの記事提供が必要です。そのため、PR記事を作成する際には、媒体の取材対応や記事の校正など、ある程度の時間と手間がかかることを覚悟する必要があります。

    スタートアップが採用広報に取り組むためのヒント

    ここでは、スタートアップ企業の採用に関わる方が、実際に採用広報に取り組むときに押さえておきたいポイントを2つご紹介します。

    • 1. 魅力的な求人情報や条件を提供する
    • 2. 企業のブランディング戦略を立案する

    1.魅力的な求人情報や条件を提供する

    採用広報を行うに当たって重要なのは、求職者にとって魅力的な求人情報を提供することです。求人媒体や採用ホームページに掲載している求人の内容を見直しましょう。

    応募資格や待遇などの情報を明確にすることはもちろん、企業の魅力や価値観、働いている社員の声など、求職者がより企業を理解できるような情報を記載しましょう。

    2.企業のブランディング戦略を立案する

    企業のブランドイメージを高めることで、求職者に魅力的な企業として認知してもらいやすくなります。先にあげた通り「採用ブランディング」は、長期的な視点で企業のブランド認知度を高め、優秀な人材を獲得することを目的とします。

    自社ならではの魅力を発信し、企業認知度や求職者の入社意欲を高めるなど、「働く場所」としての企業を戦略的にブランド化していくことで、採用広報で発信するための武器を増やすことができます。

    また、企業の号令で社員を従わせるだけではなく、社員の内発的動機に基づいて発信していくことも重要です。小手先のテクニックにとらわれず、企業の制度や待遇の見直しを含めた抜本的な改革を行うことも、採用広報に必要な取り組みと言えます。

    まとめ:スタートアップの採用にお困りの担当者へ

    採用広報はスタートアップ企業にも欠かせない取り組みです。採用広報を行うことで、優秀な人材を獲得し、企業の成長に繋げることができるだけでなく、企業のブランド認知度を上げることができます。

    また、採用広報には様々な手法が存在するため、求職者層や採用する人材の条件に合わせて最適な情報発信方法を選択することが重要になります。求人情報の掲載やSNSを活用した情報発信など、多様な手法を駆使して、魅力的な企業として多くの人材にアピールしましょう。

    さらに採用広報の効果を最大化するためには、企業そのもののブランディングを強化することも忘れてはいけません。企業のビジョンや従業員の声を取り入れることで、より魅力的な企業として求職者にアピールすることができるようになります。

    自社で活躍しうる人材を獲得し、企業の成長を早期に実現するためにも、当記事を参考にしていただけると幸いです。

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    この記事を書いた人
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    東北大学大学院薬学研究科修了。新卒で株式会社キャリアデザインセンターに入社。大手企業から町工場まで100社以上の採用支援を行う。また300人以上の転職希望者へ面接対策を支援し、多くの転職成功者を輩出。その後SaaS系スタートアップ企業に転職し、新規事業企画とマーケティングに携わる。現在は地域企業の支援をするため、株式会社グローカルへジョイン。

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